ニュース

扶養に入ると、将来受け取る「年金の額」はどうなるの? FPさんに聞いてみた(1/2 ページ)

年金についての素朴な疑問をFPさんに聞いてみる不定期連載(第5回)

advertisement

 誰もが将来もらうことができる(らしい)年金。でも正直、年金について分からないことが多すぎませんか……。年金についての素朴な疑問をファイナンシャルプランナー(FP)さんにねとらぼが聞いてみる不定期連載。今回は、「扶養に入ると、将来受け取る年金の額はどうなるの?」です。

FPさん:酒井富士子

ファイナンシャルプランナー 経済ジャーナリスト 回遊舎代表取締役 著作に「おひとりさまの終活準備BOOK」(三笠書房)「マンガと図解でよくわかる つみたてNISA&iDeCo&ふるさと納税 ゼロからはじめる投資と節税入門」(インプレス)他

――配偶者の扶養に入ると、将来受け取る年金の額はどうなるんでしょう? 増える? 減る? それとも関係ない?

酒井さん:扶養に入ると、将来受け取る年金の額は「減る」と考えてよいでしょう。なぜなら、扶養に入るということは厚生年金を抜けることになるからです。

advertisement

――えーと、分かるような分からないような……

酒井さん:扶養に入ることと年金とのかかわりを振り返っておきましょうか。年金の被保険者には、大きく分けて3つの種類があります。

自営業者や学生などの「第1号被保険者」

会社員や公務員などの「第2号被保険者」

扶養されている「第3号被保険者」

advertisement
国民年金の被保険者の種別(政府広報オンラインより)

――あー。よく聞くやつ

酒井さん:例えば、もともと会社員として働いていた人は、上記でいう「第2号被保険者」。ですから、給料から天引きされる形で、国民年金と合わせて厚生年金の保険料を支払っていたことになります。

 そのままの生活を続けていれば、将来は国民年金(=老齢基礎年金)と厚生年金(=老齢厚生年金)の2つを受給することができました。しかし、扶養に入る=第3号被保険者になれば、扶養になった後の年金は国民年金しかもらうことができません。つまり、年金受給額の総額は、減ることになります。

――なるほど、理解しました

酒井さん:アルバイトやパートなどで年間130万円以上の年収を得ていたけど、収入が減るなどして扶養に入ることにしたケースでも同じですね。ただし、扶養に入っている間は国民年金の保険料を納める必要がありません。保険料を納めることなく、年金をもらえるという点ではおトクであるといえそうです。

advertisement

結論:将来受け取る年金の額は減るが、国民年金の保険料を納める必要がなくなる

 扶養に入ると、自身で厚生年金の保険料を払っていた場合に比べれば、年金受給額は下がってしまいます。ただ「第3号被保険者」は保険料を納める必要がないなどのメリットも。世帯の事情に合わせて、扶養に入るかどうかを検討するとよさそうですね。

       | 次のページへ

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

記事ランキング

  1. ザリガニが約3000匹いた池の水を、全部抜いてみたら…… 思わず腰が抜ける興味深い結果に「本当にすごい」「見ていて爽快」
  2. “プラスチックのスプーン”を切ってどんどんつなげていくと…… 完成した“まさかのもの”が「傑作」と200万再生【海外】
  3. 鮮魚コーナーで半額だった「ウチワエビ」を水槽に入れてみた結果 → 想像を超える光景に反響「見たことない!」「すげえ」
  4. 100均のファスナーに直接毛糸を編み入れたら…… 完成した“かわいすぎる便利アイテム”に「初心者でもできました!」「娘のために作ってみます」
  5. ズカズカ家に入ってきたぼっちの子猫→妙になれなれしいので、風呂に入れてみると…… 思わず腰を抜かす事態に「たまらんw」「この子は賢い」
  6. 柄本佑、「光る君へ」最終回の“短期間減量”に身内も震える……驚きのビフォアフに「2日後にあった君は別人」「ふつーできねぇ」
  7. 「秋山さん本人がされています」 “光る君へ”で秋山竜次演じる実資の“書”に意外な事実 感動の大河“最終回シーン”に反響 「実資の字と……」書道家が明かす
  8. 「品数が凄い!!」 平愛梨、4児に作った晩ご飯に称賛 7品目のメニューに「豪華」「いつもすごいなぁ」【2024年の弁当・料理まとめ】
  9. 「私は何でも編める」と気付いた女性がグレーの毛糸を編んでいくと…… 「かっけぇ」「信じられない」驚きの完成品に200万いいね【海外】
  10. セリアのふきんに、糸で“ある模様”を縫っていくと…… 思わずため息がもれる完成形に「美しい」「やってみます」