リル・ナズ・XのMTV注目衣装に、故デヴィッド・ボウイの妻イマンのパクリ疑惑が浮上　本人降臨で“模倣”についてコメント

　2022 MTV ビデオ・ミュージック・アワード（VMA）が8月28日（現地時間）に開催され、3部門を受賞した米歌手のリル・ナズ・Xは、その神々しい衣装でも話題になりました。しかしこれがソマリア出身のモデル、イマンが2021年に着用した衣装の“パクリ”ではないかとの声が噴出。これにイマン本人がさすがの反応を見せています。

　リル・ナズとイマンのドレスは、どちらも米ファッションデザイナーのハリス・リードによるもの。ハリスは自身のInstagramで両者に衣装を提供した心境をそれぞれ語っており、ソマリアから難民として逃れ元祖スーパーモデルとなり、故デヴィッド・ボウイと再婚したイマンを「生涯かけて熱狂的に追い求めた女性」と表現。リル・ナズについては「真のクィア・アイコン」と呼び、どちらにも衣装を着用してもらったことを「光栄である」と記しています。

　それぞれの衣装については、まずリル・ナズは黒のフェザーで飾られたフープスカートとその下に黒のパンツを着用。上半身はヌードで、頭にはやはり黒いフェザーで飾られた巨大なヘッドピースを着用し、ど迫力のオーラがにじみ出るようなスタイルで登場しました。

　一方、今回リル・ナズが“パクった”といわれるイマンの衣装は2021年のメットガラで披露されたもの。こちらはゴールドとホワイトの羽根で飾られたフープスカートの下にゴールドのジャンプスーツを着用。ヘッドレストはゴールドとホワイトの羽根で飾られ、イマン独特の神秘的な雰囲気を放っていました。

　SNSでは、「リル・ナズ・X大好きだけど、この衣装は100％イマンのもの。誰もこの上を行くことはできないよ」「リル・ナズ・Xはドレスを盗んだうえ黒く染めちゃったね。どうしたの？」など2021年のイマンの衣装との酷似性を指摘する声が相次ぎました。

　リル・ナズはこれらの意見に反応しませんでしたが、その後イマンが自身のInstagramを更新。2021年のメットガラでの自身の写真と今回のMTV VMAでのリル・ナズの写真を2枚投稿し、「模倣は、尊敬の最も誠実な形。おめでとう、ハリス・リード、リル・ナズ・X、MTV VMA」と祝福しました。

　この投稿にハリスは「愛してる」とコメント。ファンからも「すてきなデザイン」「同じデザイナーなら“パクった”とはならないのでは？」などのコメントが寄せられる中で、2人の着こなしを見比べる形になったせいか「あなたの方がうまく着こなしてた」「優しくないことは言いたくないんだけど……彼は伝説的なイマンのスタイルに手を付けるべきじゃなかった。よくチャレンジしたと思うよ」などとあらためてイマンと同じスタイルに挑戦すべきではなかったとする声も見られました。

　リル・ナズはかねて音楽性だけでなくビジュアルでも挑戦的な指向性で知られ、過去には男性妊婦を模したビジュアルが賛否となったことも。今回のMTV VMAでは7部門にノミネートされ、「最優秀コラボレーション賞」「最優秀アート・ディレクション賞」「最優秀視覚効果賞」を受賞しています。