アントニオ猪木さん、死去10日前に“最期の言葉” 起床困難なほど衰弱した姿で激励に「この声が一番俺の敵なの」(1/2 ページ)
最期まで闘魂の人でした。
アントニオ猪木さんのYouTubeチャンネルで10月1日、「最期の言葉」と題された動画が公開されました。猪木さんは10月1日に79歳で死去。動画はその10日前の9月21日に撮影されたものとなります。
動画は、衰弱した様子でベッドへ横たわる猪木さんの姿でスタート。助け上げられて何とか上体を起こした猪木さんの滑舌がはっきりせず、意味を把握しにくい場面も多々ありましたが、そうした箇所もカットせずそのまま収録。
猪木さんは「別にやりたくないよ。やりたくないけどみんなやればいいじゃん」と、YouTubeの活動を本格的に再開したいというスタッフの希望に病状もあってか消極的に返答。「何もない」「何の欲もない。金銭欲なのか女なのか、いろいろ。そういう生きてること自体が何であるか」「毎日毎日この3年近く天井を見上げて、話し相手もいない」と、寝たきりの状態で現在生きていることについて率直な心境を語ります。
病魔と闘う様子をYouTubeで発信することについては、「だいたい見せなくないでしょう、こんなザマを。みんなに見せたくないでしょう、普通」「こういう状況が分かって、みんなに見てもらって弱い俺を……しょうがないじゃん」「誰にも見てもらいたくないよ」と葛藤し千々に乱れる思いを赤裸々に吐露。
一方で、「猪木さんの姿に勇気をもらっている」といったファンの言葉が寄せられていることには、「そういうファンもいるということに、自分はしっかり分かってなきゃいけないのかなと思います」と語りました。
動画の最後、「『もうそろそろ猪木さん楽をしてください』と言う人は誰もいないんだよ」と漏らす猪木さんに、撮影者が思わず「まだまだ猪木さんに先頭走ってもらいたい」と若干の涙声でコメント。
しかし、猪木さんは「この声が一番俺の敵なの」と、弱気の自身を激励する言葉も今となってはむしろ負担になっているとしつつ、「でも敵がいる限りいいじゃないですか」とようやく元気な笑顔をのぞかせていました。
亡くなる10日前に撮られた猪木さんの“最期の言葉”に対し動画コメント欄には、「尊敬しかない。最後の最後まで、燃える闘魂」「最期まで『アントニオ猪木』を全うされ勇気や元気を与え続けてくれました」「こんなに強い人を見たことがありません!」「『弱さ』をありのまま見せた猪木さんの『強さ』を見ました」など、ファンがつづった感無量の思いがあふれていました。
晩年は闘魂で病魔と戦う姿をYouTubeチャンネルで発信し、多くのファンを勇気づけてきた猪木さん。闘病中にも「1、2、3、ダァーッ!」と気勢を上げる様子をたびたび見せていた一方、「もういいだろう、楽にさせてくれよ」と今回と同じく弱音を見せる場面もあり、そんなときはファンからの叱咤激励が寄せられていました(関連記事)。
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