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山田邦子、「水ダウ」“しんどい先輩”きっかけで若手芸人からラブコールのワケ 「たぶん松本くんが、私イジリを始めた」(2/2 ページ)

若手にスケジュール合わせる先輩も“しんどい”。

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大スターが出なくなったけど、今の等身大で身近なスターもいい


「ネガティブな反応があってもいい」と話す山田さん

――芸能界やテレビ業界を取り巻く環境は、かなり変わりました。デビューから40年以上、どういう点に変化を感じますか?

山田: 大スターが出なくなりましたね。本当に雲の上の人で、何を食べているかもわからない、トイレも行かないんじゃないかっていう、絶大な憧れを持たれる人。宮沢りえちゃん以降は、売れっ子はいるけど、大スターのタイプは出てきてない印象かな。夢を与える存在として、大スターがいるのは良かったです。

 でも、今の等身大で身近に感じられるスターも、いいと思いますよ。最近、高校生から「クラス全員が、オーディションを受けたことがある」と聞きました。そういう身近な子がデビューして、応援した子が売れていくのを楽しむのも、ワクワクするでしょうしね。

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 昔は、芸能事務所や映画・テレビ業界がスターを作ったけど、今はみんなの“推し活”でスターが作られる時代。スターの作られ方が、変わったと感じます。

――芸能人に対するファンや一般の人の反応も、かなり変わったと感じますか?

山田: すごく身近になりましたよね。昔は映画やテレビの中は別世界だったけど、今は情報が早いから、同じ服を買って着られるし、同じお店へ行って、同じものを食べるのも簡単にできるでしょう?

 YouTubeのコメント欄にも「昨日は○○を食べた」って友達みたいな報告をくれる人もいて(笑)。そういうの、すごくいい。昔も、そういうコメント欄やSNSでスターと気軽にやりとりできたら、ジュリーとか西城秀樹とか、それこそ「絶対につき合う!」くらいの勢いでメッセージを送ったと思います(笑)。

――そういえば、YouTubeのコメント欄にネガティブな発言を書き込む人がいても、荒れないですよね。話題の芸能ニュースを取り上げると炎上することが多い中、炎上しない理由は?

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山田: 再生回数を増やす目的で炎上を狙うYouTuberが多いけど、私は狙っていません。取り上げる話題も、好きな人か、会ったことがある人だけと決めている以外、気を付けていることもないですね。

 コメント欄に反論する人がいるのも、いいと思っています。いろんな考え方の人がいるし、友達だって「私はそう思わないな」と言うこともありますよね。YouTubeのコメント欄は、そういう友達同士みたいなやりとりができる場であってほしいと、思っているんです。

かつての深夜番組でも「テレビの中に友達、私達がいるよ」の思い


山田さんにとってYouTubeは深夜番組と同じ感覚だという

――SNSでファンと交流する芸能人は多いですが、そこまで寄り添う感覚は少ないかと思います。

山田: 昔は「売れっ子は、深夜番組をやっちゃいけない」と、散々言われました。でも私は、深夜番組をあえてやっていたんです。

 山奥に嫁いじゃったとか、あるいは独りぼっちで都会に出てきて、まだ友達がいないとか、うまくいかない日だったとか。そういう人に、深夜「テレビの中に友達、私達がいるよ」って気持ちで出演していて、番組で笑って「今日はぐっすり眠れるな」とか、「明日また元気にがんばろう」と思ってもらいたくて……。

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 その時の深夜番組での気持ちと、YouTubeは同じ感覚です。だから一方通行じゃなくて、直接交流ができる今は、本当にいい時代だと思いますね。

――10月12日にリリースしたアルバム「ザ・山田邦子カーニバル!」にも、メッセージ性のあるお気に入りの曲が収録されているそうですね。

山田: 「しあわせの青い鳥」という曲で、20年前にやった舞台の中で歌ったオリジナルソングです。「みなさんのおかげ、ありがとう」というメッセージが込められた楽曲で、コンサートやイベントのエンディングに歌うことが多い曲でした。

 今回これまで歌詞のなかった部分に、自分の生の感謝の気持ちを足し、みなさんへの「ありがとう」をさらにお届けできる歌になっています。


歌謡曲ミニアルバム「ザ・山田邦子カーニバル!」

――ものまねの評価も高い、美空ひばりさんの曲のカバーもあるとか。

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山田: ひばりさんが生前、あまり披露することが多くなかった隠れた名曲、「さくらの唄」を歌わせてもらいました。今回のアルバムは「いたって真面目な歌謡曲ミニアルバム」がコンセプト。ものまねではなく、自分の声で歌っています。

 でも、長年ひばりさんのものまねをしてきたから、歌っているとね、降りてくるんですよ。ついつい、なりきっちゃう(笑)。だから「自分の声で。自分の声で」と、意識して歌うのを頑張りました。

――そのほか、大物歌手の川中美幸さん、22歳のイケメン演歌歌手の青山新さんとも、それぞれデュエットされています。収録の様子は、どうでしたか?

山田: 昔からデュエット曲はいろいろな方とご一緒して、いつも別々に歌を収録する形がほとんどでした。でも今回はパーテーションを置いて、並んで録ったんです。せーのっ! って感じでレコーディングするから、お互いに「トチるなよ!」ってプレッシャーが、すごかったですよ(笑)。

――めちゃくちゃ緊張しますね。

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山田: 緊張しましたよ(笑)。特に川中美幸さんの、第一声を出す時の気迫が素晴らしくて、本物の歌手のすごさを感じました。さすがの仕上がりになったおかげで、私の歌までうまく聞こえちゃって、なんだか得しちゃいましたね(笑)。

撮影:渡邉茂樹



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