「え、ここを走るの?」 めっちゃレア! 神戸線を走っちゃう超特別ルートの「京とれいん雅洛」に乗ってきた(2/4 ページ)
「スイッチバックするの!?!?」おひとり様な楽しい鉄旅を満喫しながら、阪急電車本気のおもてなしを見てきました!
6両全てが違うデザイン、走り出しても皆さん座らずに車内をウロウロきょろきょろ「わーすごい!」
乗車したら早速車内を探検です。ツアーは座席が決まっていましたが、列車が走り出しても皆さん座らずに車内をウロウロきょろきょろ「わーすごいね!」。座っている場合じゃないですもんね。ちなみに通常の雅洛は自由席です。
この京とれいん雅洛は、デビュー前の内覧会に参加し、デビュー当日の初運行で正雀車庫から大阪梅田駅まで乗車した、筆者にとってすごく思い入れがある「推し車両」。あらためて全力で雅洛の魅力を楽しんできます。
雅洛は6両編成。1号車が秋と楓、3号車が春と桜など、それぞれが京都の四季と植物をイメージしたデザインになっています。乗車してすぐに目に付くのが入り口の「犬矢来(いぬやらい)」、そして車両を仕切るのは「のれん」です。
犬矢来とは、京都の町屋で見られる竹などで作られた軒下の防護柵です。のれんは京都・丹後地方の絹織物「丹後ちりめん」を使用した本格派だそうです。そう、車内に1歩入ればもうここは京都なのです。
差し込む光もやさしく淡く、電車の中とは思えない雅な雰囲気です。日よけスクリーンはお城や大名屋敷、時代劇などで見る御簾(ぎょれん)のような凝った作り。木目調の持ち手も車内のデザインとマッチしています。座席の柄は車両のテーマごとに異なります。こういう細かい工夫をあちこちに見つけられるのが楽しいです。
車内の見どころの1つが「円窓」。これが和の雰囲気をさらにグッと盛り上げます。車両ごとに2つあります。外からは扇イラストの部分です。この円窓は、3つあったベース車両のドアを1つ丸ごとつぶして新たに作られました。
車両をかなり改造してまで作る。そのためか車内は全体的にゆったりしてます。本当に時間がゆっくりと流れているように錯覚し、雅な気分を盛り上げます。見慣れた車窓も円窓から見ると全然違う、何だか特別な絵画のように見えてきます。
円窓部分のデザインや座席の違いは、ぜひ見比べて堪能したいところです。1・6号車には半個室感を味わえる絢爛(けんらん)豪華なボックスシート。3・4号車には景色を眺めるための窓向き座席が備わっています。思いっきり旅気分が盛り上がる仕様です。1人掛けの席も多くあるので、のんびりひとり旅にもぴったりです。
車内に「日本庭園」 時速100キロで走る枯山水!
車内には「日本庭園」もあります。時速約100キロで走りながら心静かに和の庭を眺められるなんて、ほかではできないなかなかシュールな体験です。あらためて雅洛、すごいな。2号車には「枯山水の庭」が、5号車には「坪庭」があります。
これだけ凝った車両デザインとなると著名デザイナーによるものかな思いきや、雅洛は阪急鉄道の社内デザイナーによるものです。いつも阪急電車のデザインを手掛ける人たちが、その魅力を最大限に考え、引き出しながら作り上げた観光列車。細部まで阪急愛を感じます。
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