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徹底して安上がりに! 「往復1万円で行く“バス鉄キャン”」のススメ ゆるキャン△の本栖高校でソロキャンしてきた(1/4 ページ)

意外と安く行ける「非日常感」、皆さんもぜひ!

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 2022年現在、「キャンプ」はブームを通り越した趣味として広く定着しつつあります。

 キャンプのスタイルとしては、家族や友人・知人らのグループで行くキャンプ(グルキャン)が多いと思いますが、1人で気ままに楽しむ“ソロキャン”も楽しいものです。筆者もキャンプ好きで、高校時代は夏になると毎年八ヶ岳にキャンプに行くほどでしたが、それをしなくなってかなりの年月がたっていました。


「ゆるキャン△」の聖地・本栖巣高校 ここを「往復1万円で行く“バス鉄キャン”」のキャンプ地とする!

 そこに登場したのが「ゆるキャン△」です。アニメを見た瞬間に数十年ぶりにキャンプ熱が復活し、テントやらコッヘルやらたき火台のギアを集め、友人に声をかけてここ数年は3カ月に1度くらいのハイペースでキャンプに行くようになりました。まあ、キャンプブームに乗っかったとも言えましょう。大抵はグルキャンですが、気が向くとソロで行ったりもしています。

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 ところで、キャンプに行く際に重要となるのが「交通手段」です。キャンプ場は大抵の場合、人里離れた自然豊かな立地にありますから、多くはクルマで行くことになります。自分のクルマをアレコレ工夫してキャンプを楽しんでいる人も多いでしょう。

 しかし都内住みの筆者は、日常的にクルマが必要となるシーンがほとんどないのでキャンプ熱が再燃するかなり前に手放してしまいました。今になって少し悔やんでいます。

 マイカーを持っていなくても、レンタカーやカーシェアリングで「借りる」手段はあります。しかしこれは「結構オカネがかかる」頭の痛い問題です。車両やサービス会社によって価格差はありますが、1泊2日で借りると大体1万5000円くらい。高速料金やガソリン代も掛かるので、1回行くたびに2万円以上が交通費で飛んでいく計算です。グルキャンでレンタカーやカーシェア費を友人らとシェアできるならばいいのですが、ソロで楽しみたいとなると「豪勢な温泉旅館に泊まれる」くらいの出費となります。それは何となくむなしいです。


非日常感がハンパない「校庭」にテントを張ってすごす&いつもの平日PC仕事もこなす!

 ……となるとどうするか。これが今回のテーマです。安く楽しみたいならば、やっぱり「公共交通機関をおいしく使う」でしょう。

 昨今、YouTubeなどでのキャンプ動画も活況で、公共交通機関と徒歩で行くソロキャンを楽しむ人は多いようです。「別にクルマを持っていなくてもいい、クルマで行かなくてもいい」わけです。鉄道旅ファンでもある筆者の知識をキャンプにも使ってみると、都内からも関東一円いろいろなところに行ける、しかも「割安に」、ということが分かりました。

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 今回は「往復1万円で行くバス鉄キャン」を楽しく実践する方法を紹介していきます。

「昼行の高速バス」が安くておすすめ 「ゆるキャン△」の聖地、ここをキャンプ地とする!

 バスと鉄道で行けるキャンプ地を調べていていたら……、まさにここ! という絶好のキャンプ地がありました。「本栖高校(旧下部小中学校)」です。

 山梨県身延町にある旧下部小中学校は「ゆるキャン△」ファンならばご存じの通り、作品に登場する彼女らが通う本栖高校のモデルになった廃校です。


山梨県身延町にある旧下部小中学校。ゆるキャン△・本栖高校のモデルになった

 ここで行われる校庭キャンプイベントには、実は第1回が行われた2018年9月から参加しています。最近は競争率が非常に高くなりなかなか行けないのですが、それでも年に1回くらいはなんとか参加しています。今回行った「校庭キャンプ2022平日」は11月8日~9日の平日開催だったためか、申し込み期限ギリギリでも空きがあり、あっさりとチケットを手に入れることができました。

 勝手知ったる旧下部小中学校ですが、公共交通機関で、しかもソロで行くのは初めて。では「交通費を安く済ませる」ための手段を考えていきましょう。

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 都内から旧下部小中学校まで行くには? もちろん、いろいろな手段があります。経路探索アプリを使うと、クルマルートのほかに、特急や新幹線を使うといったルートが示されますが、これだとそこそこの費用がかかります。

 そこでオススメするのは「高速バス」です。


キャンプに高速バスで行く! 新宿~甲府の昼行便もかなりある。座って行けて、キャンプの大荷物もトランクに預けておける

 高速バスは「深夜」に遠地へ行くための……といったイメージがある人も多そうですが、ビジネス利用などを想定し、平日の昼間も大都市間のルートで結構走っています。そして、安い。これはキャンプにも十分使えます。

 今回の旧下部小中学校行きの場合は、「高速バスで甲府まで。そこから身延線で下っていくルート」と「身延行きの路線バスに乗って、身延から身延線を甲府方面へ上がっていくルート」の2パターンがありました。

 新宿→甲府の昼行高速バスは、高速バスの予約サイト「ハイウェイバス ドットコム」で予約でき、料金はクレジットカード支払いで2000円から。一方の新宿→身延は2900円からでした。料金は煩忙状況に応じた変動制で日や便によって多少変わる可能性はありますが、それでも、鉄道の運賃、そしてマイカーで行く高速道路料金よりもかなり安い! できるだけ安くしたい目的から考えると、甲府行きの高速バスを使う手段が適当です。

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 甲府行き高速バスは、京王バス、山梨交通、富士急行バスが交互に走らせています。大体1時間に1本くらいの頻度で便があります。

 今回は以下のルートにしました。

  • 高速バス:新宿(バスタ新宿)7時55分発→甲府9時54分着(2000円)
  • 鉄道・身延線:甲府10時59分発→甲斐常葉12時9分着(680円)
  • 徒歩:甲斐常葉→旧下部小中学校 約15分(0円)

 キャンプ地は10時受け付け開始です。甲斐常葉駅から旧下部小中学校まで徒歩で15分くらいです。8時発で12時半頃着、早くもなく遅くもなく、ちょうどいい時間に着ける感じです。何より、片道2680円で現地まで行けます。

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