「JR東日本の“えきねっと”で勝手に新幹線の切符が買われた」被害が頻発? 約3万円引き落とされた記者がJR東に対応を取材した(1/3 ページ)
えきねっとが抱える問題点についてJR東日本に取材しました。
東日本旅客鉄道(JR東日本)が提供する「えきねっと」で、切符が勝手に予約され、クレジットカードから数万円が引き落とされしまった、という不正アクセスの被害報告がTwitter上で波紋を広げています。えきねっとは、JR東日本による新幹線・JR特急の空席案内や申し込みができるインターネットサイトです(※)。
※JR東日本グループの「JR東日本ネットステーション」が運営しています
実は、筆者も10月初旬ごろにえきねっとで同様の被害に遭い、クレジットカードの停止・再発行などを余儀なくされました。この記事では投稿者と筆者の被害について振り返った後、JR東日本への問い合わせで得た回答を記載します。
投稿者のケース:クレジットカードから数万円が引き落とされしまった
えきねっと上での不正アクセスによる被害を受けた投稿者は、12月2日にTwitter上で被害を報告。同様の被害が多発しているとして、注意喚起しました。被害報告は「えきねっとのアカウントが不正アクセスされ、きっぷを勝手に購入された件について」と題され、ページ数は3枚におよびます。
報告によると、平日の夜、スマホを使用していると、えきねっとで数万円の切符を予約したという通知が入ったとのこと。投稿者はえきねっとにログインしておらず、購入された切符は利用するはずもない区間でした。すぐにログインしたものの、払い戻しはできなかったとしています。なお、投稿者は被害金額について、「10万円近くの被害がある場合もあるようです」と補足しています。
投稿者はえきねっとのコールセンターに電話しましたが、営業時間終了の10分前だったこともあり、電話はつながりませんでした。クレジットカードの明細を確認すると、えきねっとからの引き落としがあると確認できたため、念のためにクレジットカードを利用停止することにしたといいます。
翌日、営業時間内にえきねっとに何度も電話をかけてみましたが、「込み合っています。 しばらくお待ちください」というアナウンスが続くなど、担当者にはなかなかつながりませんでした。投稿者はようやく通話できた際、担当者には「すでに発券されてしまったものはこちらはどうしようもない。 何もしない。 クレジットカード会社にそう言われたと伝えてください」と言われた、と主張しています。
そこで、投稿者はクレジットカード会社に電話して状況を伝えました。カード会社による調査を経て、その翌日にはえきねっと上での被害は不正利用として認められ、 カード会社が被害額を負担することになったそうです。
投稿者はこれらの経緯を踏まえ、2021年6月下旬以降、えきねっとでは予約した際に決済する方式に変更されているため、「えきねっとにクレジットカードの登録はしないほうがいい」「クレジットカードの明細確認はちゃんと行いましょう」などと注意喚起。えきねっとについては、「今の時代、自衛は大事ですが、それを『できてしまう』システムにも問題があると思います。えきねっとには不正ログインだけで購入できてしまうシステムの改善を希望します」と要求しています。
Twitter上でも同様の被害に遭った人は多くいるようで、「私もこれやられたみたいです」「全く同じことされて、さっき知らないうちに新幹線の切符買われてた」「私もさっきやられました。えきねっとで切符買うとメールくるからすぐにわかったけど、紙切符すぐ発券されててキャンセルできなかった」などの声が寄せられています。
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