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「来年度もデザイン変更しないこととなりました」 昭和22年から変わらないツバメノート、同じデザイン続けるその理由は?(1/2 ページ)

あえて告知した理由は?

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 「創業より変わらぬ、ツバメノートの意匠ですが、来年度もデザイン変更しないこととなりました」――文房具メーカーのツバメノートの、「デザイン変更のお知らせ」ならぬ「デザイン変更しないお知らせ」が反響を呼び、「ずっとこのままでいてほしい」などの声が寄せられています。一体どんな意図で発信したのか、聞いてみました。

昭和40年(1965年)モデルと令和5年(2023年)モデル、変わっていないことがよくわかる

 ツバメノートの大学ノートは、前身となる渡邉初三郎商店の時代にデザインされたもの。昭和22年(1947年)からデザインはずっと変わっていないといいます。デザインを変えないと発信するツイートは約4万6000件のいいね集め、反響を呼びました。

実は2022年も同じような投稿をしていたとのこと

 なぜデザインを変えないのか。あえてそれを発信したのはなぜなのか。ねとらぼ編集部はツバメノートを取材しました。

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――なぜデザインを変更しないのでしょうか。

ツバメノート:創業当時から変わらないデザインで、多くの方が一度は見たことがあると思います。お客様からの認知度も高いですし、お使いいただいているユーザー様からすると、突然デザインが変わったら驚いてしまうと思いますので、できるだけデザインを変えないように努力しています。また、このデザインはグッドデザイン賞やロングライフデザイン賞も受賞しており、ツバメノートの顔として活躍しています。キャッチフレーズは「知っている人は知っている知らない人もきっと見覚えがある それがツバメノート」です。

――デザインを変更しないことをあえてTwitterで告知していることにはどのような狙いがあるのでしょうか。

ツバメノート:新年度になるのでちょうどノートを購入されるお客様も多いかと思い、Twitterでご紹介の意味も込めて告知しました。また、「新年度で今まで使っていたツバメノートのデザインが変わったらどうしよう」と思っているお客様もいるかと思い(多分いないと思いますが念のため)安心して買っていただけるようにツイートさせていただきました。

※「正直なところネタツイート」と明かしつつ、当然のことを堂々と言うユーモアを含んだ表現だったと余談を語ってくれました。

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――デザインのこだわりについて聞かせてください。

ツバメノート:このデザイン(意匠)は創業当時の昭和22年、偶然会社の前を通りかかった易者(占い師)が訪ねてきて、「私は絵描きのようなこともやっているからノートのデザインをさせてほしい」と言い、そのデザインでノートを作りました。昭和22年なので当時はパソコンや十分なデザイン作成ツールもなく、白い紙に手書きで描かれたものだと思います。なので、よく見ると左右でデザインが微妙に異なっているところもありますが、そういった風合いが今なお愛されている要因かと思います。

――購入者からの評判はいかがでしょうか。

ツバメノート:ツバメノートは表紙のデザインももちろんですが、多くの商品にツバメ中性紙フールスという弊社オリジナル(特抄)の紙を使用しています。筆記性能がよく、万年筆で書いても裏移りしにくいなどの特性があります。デザインを見て気に入っていただき、使っていただき満足していただく。イベントなどでお客様とお話しすると、とても良い評価やお話をいただくことが多く、ありがたく思っています。

――Twitterの投稿に大きな反響がありましたが、感じたことをお聞かせください。

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ツバメノート:通知が止まらなくてとても驚きました。企業公式としてこういったこと(バズる)は目指してはいるものの、なかなか出会えるものではありません。なんだか、フォロワー様やTwitterユーザー様からサプライズプレゼントをいただけたようで、とてもうれしかったです。特に親子3世代でツバメノートを使っているなどのお話を聞くと、今後も頑張ってノートづくりに励まねばと心の後押しになるので、社内や、製造の職人さんたちとも共有したいと思います。


 デザインを変更しないのは購入者を驚かせない配慮のためだった、デザインの由来は会社の前を通った占い師が手書きしたものだったなど、興味深い情報がたくさん明らかになりました。

 Twitterには「子供の頃から変わってないのが嬉しい」と昔の記憶を思い起こす人や、「趣味の料理の試作ノートに使わせて貰ってます」と学校以外の場面で使う人からの声が寄せられています。これからも変わらずに続けてほしいデザインです。

ツバメノートはベーシックなノートの他にもさまざまなデザインを販売しています
昔の社員旅行と思われる写真

画像提供:ツバメノート

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