5月6日におこる幻想的な「半影月食」 夜明け前の土星と、日の入り後の金星が美しい時
全国で観測可能です。
地球の淡い影に月が隠される「半影月食」。今回は全国で観測可能です。ほの暗く変化する月の色を眺めてみましょう。5月中旬から下旬にかけては、夜明け前と日没の頃に惑星と月の共演が楽しめます。今回は、5月に注目したい星空情報をご紹介します。
【5月6日】ぜひ観察したい!月が地球の淡い影に隠される「半影月食」
5月6日の未明から明け方にかけて、月が地球の淡い影(半影)に隠される「半影月食」がおこります。
月が地球の濃い影(本影)に隠されて赤銅色になる「月食」と比較すると、半影月食は月がほの暗く見える程度の現象です。今回は月が本影にかなり近付くため、食の最大の頃には月の上部が暗くなるのがはっきり分かる可能性があります。
この現象は全国で見られ、食の始まりは0時14分頃、食の最大は2時23分頃、終わりは4時32分頃となります。後半は空が明るくなるため、観測が難しくなります。食の最大の頃がいちばんの見どころになります。
- 月食各地予報(国立天文台)
【5月13日・14日】夜明け前、月と土星の共演を楽しみましょう
5月に入ると日に日に早まる夜明け。5月中旬の東京では、4時半を過ぎた頃には日の出となります。
夜明け前の南東の低空には、約1等の明るさの土星が輝いています。13日と14日に、下弦過ぎの月が土星の近くに見えます。夜明け前の静寂の時間、寄り添う月と土星の姿を眺めてみてはいかがでしょうか。
【5月23日~25日】日没後の西の空で、金星と火星に細い月が接近
日の入り後の西の空に明るく輝くのは、宵の明星・金星。金星からやや高い位置に目を移すと、赤い色の火星があります。2022年12月に地球へ最接近した頃はマイナス2等の輝きだった火星ですが、この時期は1.5等の落ち着いた明るさに。
23日から25日にかけて、金星と火星に細い月が近付き美しい眺めとなります。金星と月は、明るさが残る夕焼け空でも観察することができます。火星は、日没後1時間ほど経過して空が暗くなってからより見やすくなるでしょう。25日には月・火星・金星が一列に並び、印象的な光景になります。
初夏の夕暮れのひと時、並んで輝く惑星と月の姿を楽しみましょう。
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