「捨てられた椅子に座る人」が通算2000脚を達成 6年以上座り続けた鉄人に話を聞いた(1/2 ページ)
早朝の散歩がてら、粗大ゴミの椅子に座る日々について聞きました。
日課の散歩中、粗大ゴミに出された椅子を見かけると座って写真を撮る――ユニークな活動を続けている人が、節目となる通算椅子数2000脚を達成しました。
前人未到の記録をやり遂げたのは、俳優でクリエイターのスミマサノリ(@sumimachine)さん。2017年から、捨てられた椅子に座った写真をTwitterに投稿し続けています。
それから5年ほどかけてコツコツと撮影し、2022年3月5日に1000脚目に到達。同年の4月14日「椅子の日」には、メモリアルイベントとして「捨てられた椅子に座るシリーズ写真展」を開催しました。
スミさんは椅子探索のコツをつかんだのか、その後の投稿はペースアップ。1000脚目からおよそ1年と2カ月がたった2023年5月4日に、2000脚目を迎えました。過去の写真を追っていくと、折りたたみ椅子やキッズピアノ用の椅子、ゲーミングチェアなど、椅子の多様さにあらためて気付かされます。
ねとらぼ編集部はスミマサノリさんを取材し、活動のこれまでとこれからについて聞きました。
―― 2000脚達成の心境を聞かせてください
スミマサノリ 始めたころには想像もしてなかった数に達していて、あまり実感がありません。でも、振り返ると結構な数に座ってきたんだなぁとしみじみします。プロ野球のヒットなら名球界入りできる数ですから。
―― なぜこのシリーズを始めようと思ったのですか
スミマサノリ きっかけは友人と飲んでからの帰り道、新宿の街頭で捨てられていた椅子でした。街中に椅子が捨てられている違和感にひかれ、酔った勢いもあって座りました。
―― 1000脚達成時のように、写真展の開催などは予定されていますか
スミマサノリ まだお伝え出来ないのですが、記念イベント的なものを計画しています。ちょっと面白いことになりそうです。
―― スミさんにとって「捨てられた椅子」とは?
スミマサノリ 毎日、早朝椅子散歩をやっているので今や生活の一部になっています。多いときは1日に7、8脚座るのですが、それだけ座っても毎回体温が上がる不思議な存在です。
今はネット検索やAIチャットなどで割と答えが出る時代ですが、捨てられた椅子は実際に歩いて探さないと見つかりません。そんな不確かな感じが僕をひきつけるのかもしれません。
―― 今後の目標を教えてください
スミマサノリ 2000脚目に座った翌朝も早朝椅子散歩で座椅子に座りました。これからも日々淡々と座り続けると思います。捨てられた椅子に座った写真をツイートするたびに、「1万脚まであと何脚」と返信してくれるかたがいます。なので、1万脚を生涯目標にしています。
また、今年に入ってコロンビアのかたから連絡をいただき、その人もコロンビアで捨てられた椅子に座っていました。スペインで座ってる女性からも連絡が来ました。今後は世界中で捨てられた椅子に座る人たちとつながって、地球のどこかでサミットを開きたいです。
画像提供:スミマサノリ(@sumimachine)さん
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