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科博クラファン、目標の8倍以上の支援集め成功も…… SNSでは「なぜ国が支援しないのか?」の疑問多数 文化庁と科博に聞く(3/4 ページ)

間もなく終了する国立科学博物館のクラウドファンディング。SNSで多く寄せられている疑問について聞きました。

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 今回のクラウドファンディングの成功について、文化庁は、「寄付をいただきました人数の多さに、科博がこれまで国立博物館として果たしてきた役割の大きさを再認識しております」とコメント。この結果が来年度の予算に影響するかについては、「来年度予算については、政府内で調整中の段階であり、現時点でお答えできることは特段ございませんが、当庁としては、法人運営に必要な予算を適切に確保してまいりたいと考えております」と答えました。

 クラウドファンディングの成功により今後の運営の見通しは変わったか、科博に聞いたところ、「当館の標本・資料の収集・保管を、当面の間遂行できるようになりました」との回答でした。さらに支援金の一部については、国内の科学系博物館等のコレクションと保全体制を充実させるための資金にも活用したいとの意向を示しています。

科博のクラウドファンディングは成功したが……

 目標額を大きく超える資金が集まった科博のクラウドファンディング。しかし、どの博物館でもこのようなクラウドファンディングが成功するとは限りません。

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 科博館長の篠田謙一先生は、目標金額達成に関する配信の中で、クラウドファンディングのことを「少なくとも私たちの世界では強者のツール」「私たちは予算獲得のために競争をし、それに勝つことで実績を積み上げる世界にいます。しかし地球の宝を守るというミッションは全ての博物館で行われています」と述べています。

 また、文部科学大臣政務官を務めていた(現在は辞任)山田太郎議員は10月11日のYouTube配信で「何か新たなプロジェクトのためにやるならまだしも、『維持ができない』でクラファンをやるのは責任を感じている」「本来であれば予備費であったり、補修等の費用からサポートできないか」「(クラウドファンディングは)科博だからこそできたという部分もあって、他の博物館や美術館は厳しい状態」などと述べています。

 ひとまず科博は窮状を脱したとはいえ、光熱費の高騰は続いています。日本の文化を守る各施設がしっかりその目的を果たせるよう、行政の対応が期待されます。

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