先輩のパワハラに苦しむ看護師が患者に救われた―― シビアな実話描く漫画に反響 作者に実情を聞いた(2/4 ページ)
患者さんに余計な気苦労をさせないで……。
―― 日本看護協会の調査では、「精神的なハラスメントを受けた看護師のうち、約半数が勤務先の職員から受けた」との結果が出ています。その当時、こうしたたハラスメントはよく目にしたものでしょうか?
ぷみら あくまでも個人的な感想ですが、病棟で働いていた時はよく目にしていました。私を含め、同期や後輩も特定の先輩からの無視や暴言、人格を否定する言葉などを浴びせられていました。同じ病棟の同期はみんなやめました。ただ、全員がそうなわけではなく、とても尊敬できる看護師さんもいてます
―― パワハラ以外にも退職を後押しした要因があれば教えてください
ぷみら パワハラの件を報告したところ、上層部も問題のある看護師については把握していました。しかし、「異動させることも、辞めさせることもできない」と言われました。色々事情はあると思うのですが、このことも退職を決意する一つの要因になりました
―― 漫画を通じて伝えたかったメッセージを、あらためてお願いします
ぷみら 「理不尽な環境でずっと我慢する必要はない」ということです。心と体が病んでしまう前に、苦しい場所からは離れてほしいなって思います。
辞めることは「逃げ」ではないです。「自分には合わなかったから、環境を変える」だけで、悪いことではなく、ごく自然なことなんだと思います。それに引け目を感じなくていいと思っています。
ぷみらさんの思いは読者に伝わったようで、「理不尽な環境からは逃げていい」と共感する声が多かったとのこと。ほかにも、「なぜやられた側の人間が去らないといけないのか」「患者さんに嫌な思いさせたら元も子もない」「見ている人はよく見ていると、肝に銘じたほうがいい」など、さまざまな意見が寄せられています。
協力・作品提供:ぷみら(@pumira_comic)さん
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