【漫画】「13年飼っていた犬が死んだ」妻は離婚を決意して―― 犬がつなぎとめていた夫婦の喪失と再生を描いた物語に反響(2/6 ページ)
「ちばてつや賞ヤング部門第89回優秀新人賞」を受賞した作品です。※この作品には犬が死ぬ描写があります。
――ちばてつや賞ヤング部門第89回優秀新人賞受賞が決まったときの心境、その後の感想を教えてください
藤原ハルさん:青年マンガを描き始めてまだ半年くらいなので、受賞のお知らせをいただいてまさかそんなとびっくりしています。受賞記事の載っているヤングマガジンを3冊買って長崎にいる両親に送りました。受賞後、担当さんがお祝いに高級お寿司の約束をしてくれました。
――このお話を描こうと思ったきっかけがあれば教えてください
藤原ハルさん:自分の人生でいちばん心が動いたことを描こうと思ったのがきっかけです。飼い犬が死んだとき、抱っこして近所の公園まで散歩しました。実際は小さい桜の木で、その年は遅咲きで4月になっても満開で、ものすごく悲しいのに桜を綺麗だと感じるのを不思議に思ったことが記憶に残っています。
犬の名前「たま」を付けた経緯などは実際を元にしていて、登場人物の設定や物語は創作で描きました。原稿中はたまの写真を見ながら作画していたので描きながら涙が出て困りました。
――作品には大きな反響が寄せられています。印象に残った感想や、読者へのメッセージがあれば教えてください
藤原ハルさん:読んでくださった方々がご自分の犬や猫、ペットたちを見送った思い出や今飼っていることについて語ってくださって、生きていた頃を思い出したとか、目の前の犬を抱きしめたとか。ペットや家族との絆を再確認するきっかけになれていたらうれしいです。
――今後の作品についての期待の声も見られます。ご予定や描いてみたいストーリーがあれば教えてください
藤原ハルさん:読んだ人が大事な何かを思ったり、幸せな気持ちになれたりするお話が描きたいです。時代劇とホラーも大好きなのでいつか挑戦してみたいです!
(了)
作品には「色々考えさせられました。良い話」「良い作品を読むと、自然と涙が出てきてしまいますね……」「ふと読んで号泣してしまった」「ボロ泣きで仕事に戻れない」「素晴らしかったです」などの感想と、「うちの犬のことを思い出した」「いつまでもうちの子に長生きしてほしい」などのコメントも寄せられています。
漫画「犬を送る」全ページは、ヤンマガ新人賞のX(Twitter)アカウント(@yanmaga_new)の他、ヤンマガWebで公開されています。
画像提供:藤原ハル(@HALfujiwara)さん
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