「これは酷い」 東京都、保育士ら有給取得率グラフが「印象操作」と批判…… 東京都が修正(1/3 ページ)
SNS上で批判が集まっていました。
東京都福祉局が福祉業界の労働環境を発信する特設サイトに掲載された「有給取得率」の推移を示すグラフに、数字をよく見せるための不適切な加工が施されているのではないかとして批判が集まっています。
「グラフの内容について指摘があったため、見直しました」
物議をかもしているのは、都福祉局がサンリオのキャラクター「ハローキティ」とコラボした特設サイト「教えて! ハローキティ 福祉の仕事ホントのところ」。サイトは介護施設や保育園、障害者施設などの福祉業界での働き方を発信するという内容です。
国のデータをもとに、福祉業界の有給休暇平均取得率の2019年~2022年の推移を示したグラフでは、2019年には取得率が53.2%だったのが2021年には58%、2022年には60.3%と上昇していることが分かります。
しかし、目盛りのスタートが0%ではなく53%になっていることや、目盛り自体が等間隔ではなく、2020年~2021年にかけての取得率の上昇幅が大きく見えるようになっていることから、SNS上では「詐欺グラフ」「これは酷い印象操作」「最悪すぎる」と批判の声が相次いでいました。
また、「給与の推移」のグラフでも目盛りが0円スタートではないことや、目盛りが1万2500円刻みと細かく設定されていたことが物議をかもしています。
2月6日14時現在、グラフはいずれも目盛りが0%スタートの最新版に修正され、有給休暇取得率の目盛りは等間隔に、給与推移の目盛りは2万円刻みに変更されています。
都福祉局の担当者は6日、ねとらぼ編集部の取材に「福祉の仕事の実態をわかりやすくお伝えするため、国が実施する就労条件総合調査の結果をグラフ化しました」と制作意図を説明。その上で「グラフの内容について指摘があったため、見直しました。引き続き、よりわかりやすく、正確にお伝えできるよう努めてまいります」とコメントしています。
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