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混迷極めた「スクリーム7」、ギャラでもめた元祖ヒロイン復活で大逆転ねらう 新ヒロインクビ騒動からの挽回人選へ「失望」の声も(1/2 ページ)

うれしいニュースのはずなのに……。

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 主演俳優がクビになったうえ監督も降板し、混迷を極めていた人気スラッシャー映画シリーズ第7作目「スクリーム7」。現地時間3月12日、第5作目まで主人公シドニー・プレスコット役を演じ、高い人気でシリーズを盛り上げた米俳優ネーヴ・キャンベルが再び復活することをInstagramで発表しました。


「スクリーム7」への復帰を発表したネーヴ(画像はネーヴ・キャンベルのInstagramから)

オリジナルヒロインとクリエイターが復帰 シリーズ復活なるか?

 ネーヴはInstagramへ、彼女の名前が入った「Untitled Scream 7(題名未定のスクリーム7)」と題された台本の写真を投稿し、「皆さんこんにちは。このニュースを発表できることにわくわくしています!!! シドニー・プレスコットが帰ってきます!!!!」と復帰を発表。

 「シドニーを映画『スクリーム』で演じることはいつも最高に楽しく光栄なことです。この映画と、映画が私に与えてくれたものへの感謝は決して衰えません」と代表作への愛着を強調。意図するところの詳細は不明ながら「最も敬意ある方法で、再びシドニーをスクリーンに戻すという依頼を受けたことをとてもうれしく誇らしいと感じていますし、これ以上の感激はありません!!!」と興奮気味に喜びを伝えました。

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 また、これまで同シリーズの生みの親であるウェス・クレイヴン(2015年に死去)らと仕事ができた幸運に感謝しつつ、「ケヴィン・ウィリアムソンが『スクリーム7』の監督を務めることになったのです!」と、ネーヴ自身“長年夢見てきた”という、1、2、4作目の脚本を担当したケヴィン・ウィリアムソンの監督就任も併せて発表。

 シリーズはまさにケヴィンの「子どものようなもの」とたとえ、「ケヴィンはアーティストとしてインスピレーションを与えてくれるだけではなく、長年の友人です。すばらしい『スクリーム』ファンの皆さんが、私と同じように喜んでくださることを願います」とこのニュースをファンがともに祝福してくれることを望みました。

 一方ネーヴの投稿をリポストしたケヴィンも、「僕の最初の脚本『スクリーム』が、伝説的なウェス・クレイブンによって制作されてから約30年。まさかこのようなことになるとは予想もしなかった。フランチャイズの第7作目を監督することになるなんて」と監督就任は思いがけないことだったとしつつ、感謝と喜びを伝えました。

シリーズ序盤のネーヴ・キャンベル(中央)

「最も敬意ある方法」って? ギャラでもめて降板した過去

 シリーズの第1作目から5作目までを主演したネーヴは、6作目では報酬の交渉で合意に至らず降板。声明で「提示されたものは私がこのフランチャイズにもたらした価値と同等ではないと感じた」とはっきり不満を述べていました。

 そして交渉が決裂したのはハリウッドでいまだ問題視される男女の報酬格差によることも明かしており、2022年8月の米People誌とのインタビューでは「正直、もし私が男性で、25年以上にわたって巨大ブロックバスター・フランチャイズで5作品に出ていたとしたら、私にオファーされたような数字にはならないと思う」と語り、「過小評価されているとか、不公平さ、あるいは公平さの欠如を感じながらセットの中を歩くことはできなかった」と率直な気持ちを明かしました。

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 今回ネーヴが“最も敬意ある方法で”依頼を受けたとコメントしたことで、彼女の価値に見合う報酬が提示されたと想像されます。

いまだ根強い新主演解雇を攻める声


シドニー役のネーヴとゲイル役のコートニー・コックス、1、2、4作目の脚本家のケヴィン・ウィリアムソン(画像はネーヴ・キャンベルのInstagramから)

 しかし、ネーヴが出演しなかった6作目で、サム・カーペンター役として新たに主演し高い評価を得ていたメキシコの俳優メリッサ・バレラに関する問題をファンたちはいまだ忘れてはいません。メリッサは2023年10月7日から始まったイスラエルとハマスの衝突に関連し、パレスチナで起きている悲劇的な現状に声をあげたSNSの投稿が原因で7作目を解雇。

 同シリーズを制作するスパイグラス・メディア・グループは「スパイグラスのスタンスは疑いなく明白なものです。私たちは反ユダヤ、あるいは大量虐殺、民族浄化、ホロコーストの歪曲(わいきょく)、ヘイトスピーチへの一線をはっきりと越えるいかなるものへの虚偽の言及を含む、いかなる形の扇動も決して許しません」と声明を発表しています。

 また、メリッサ演じるサムの妹タラ役を演じていたジェナ・オルテガもスケジュールが合わないとして7作目には出演しないことに。さらにもともと監督を務める予定だったクリストファー・ランドンもSNSで“メリッサの解雇は自分の責任ではない”といった旨の発言をしたことで批判が集中し「悪夢と化した夢の仕事」としつつ同作監督を降板しました(関連記事)。

 これほど混乱に混乱を重ねただけに、批判とともに“もう制作自体が難しいのでは”との声もあったものの、ネーヴとケヴィンというこれ以上ない人選での制作が発表された「スクリーム7」。このニュースに「これまでで最高のニュース!」「私たち、ずっと待ってたよ」と素直に喜ぶ声も見られる一方、いまだメリッサへ下された決断を問題視するファンも少なくありません。

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 ネーヴの投稿にも、「メリッサにしたことを思うと、間違った決断。もう見ないよ」「信条を理由に誰かを解雇した会社との仕事を選ぶなんて、とても失望したよ。この映画も、この大きな問題に対して沈黙を選んだ俳優たちも、支持するつもりはない」「私たちはメリッサの味方です! 声を大にして訴える代わりに、大量虐殺を支持するスタジオに戻るだなんてがっかり」など厳しい意見が。メリッサの出来事があった以上、もう喜ぶことはできないという声が並びました。

 一方、「これはネーヴのキャリアであり仕事なんだよ。彼女は報酬が自分の価値に見合うものなら復帰すると明言した。彼女がここにいるのは、まだ在籍している善良なチームやファンのためだということは明らかだよ」とネーヴの決断を支持する声も。ネーヴの復帰を、ハリウッドの男女格差是正への一歩と受け取り、メリッサの件についてはネーヴに解決する責任があるわけではないとするコメントも寄せられました。

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