Pixiv、波紋を呼んだ「写実的な画像禁止」について説明 ハイパーリアリズムなどの画風・技法はOK(1/3 ページ)
「実写と同等もしくは著しく写実的なもの」を禁止する条項が波紋を呼んでいました。
Pixivは、波紋を呼んでいる「写実的な画像」の投稿を禁止するガイドライン改定について、混乱を招いたとして背景を説明しました。
同サービスは4月10日にガイドラインを改定したと発表。「実写と同等もしくは著しく写実的で、性的意図を認められるもの」としていた禁止事項を「実写と同等もしくは著しく写実的なもの」に変更。
このとき同社は「pixivでは、性的意図の有無を問わず、明らかに写真と見分けのつかない画像の投稿を禁止しております。上記の禁止行為について運用上の変更はございませんが、ガイドライン上の表現が不十分であったため、このたび改定いたしました」と説明していました。
これを受け、写実性の高い作品を手がけるアーティストから「Pixivから投稿を削除した」などの反応が寄せられていました。
Pixivは15日、「混乱を招いてしまった」として改定の背景について説明する文書を公開。下記のような画像をあらためて禁止する意図があったとしています。こうした画像の投稿は以前から望ましくない行為であり、発見次第削除などの対応を行っていたものの、ガイドラインでその根拠を十分に伝えられていなかったと述べています。
- 作成手段を問わず、必ずしも性的・残虐とは断定できないが、文脈等によってはそれらの意図が認められる可能性がある写実的な画像(例:実在しないと言い切るのが難しいほど写実的な児童と、水着・おむつを組み合わせた画像等)
- 人権侵害、情報操作、社会的混乱を招くことを目的とした写実的な画像(例:実在未成年の飲酒、実在政治家・著名人の逮捕、実在しない戦場や災害の風景、投資詐欺の誘引等)
今回のガイドライン改定では、対応とガイドラインを一致させることが目的と同社は説明。また今後の類似の事例にあらかじめ備えるため、より広い範囲を対象として検討したとしています。
「健全に運営していくうえで、『実写と同等もしくは著しく写実的なもの』と広範囲な表現でのガイドラインを改定せざるをえず、皆さまにご心配をおかけし誠に申し訳ございませんでした」とPixiv。ガイドラインに抵触するかどうかの具体的な判断基準は、基準の境界付近を狙う悪質行為を防ぐため、公開・回答できないとのこと。
なおハイパーリアリズムなどの画風・技法は投稿可能であり、従来の運用と同様に今後も禁止されないとしています。
関連記事
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.