連載

「フレッシュプリキュア!」15周年 シリーズの“ターニングポイント”となった伝説のプリキュアを振り返る(1/3 ページ)

「わんぷり」ではキュアニャミーが登場で盛り上がってきました! この時期の「追加キュア」は「フレッシュプリキュア!」から始まったのです。

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 「フレッシュプリキュア!」が、以降のプリキュアに残した功績はあまりにも大きい。

 初夏の追加プリキュア、CGによるダンスエンディング、キャラクターデザインの革新性、ドラマティックな物語……。

 21年目を迎えたプリキュアシリーズで「定番」となっている要素の多くは、この「フレッシュプリキュア!」から始まったのです。

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数々の新しいことにチャレンジした「フレッシュプリキュア!」(出典:Amazon.co.jp

kasumi プロフィール

プリキュア好きの会社員。2児の父。視聴率などさまざまなデータからプリキュアを考察する「プリキュアの数字ブログ」を執筆中。2016年4月1日に公開した記事「娘が、プリキュアに追いついた日」は、プリキュアを通じた父娘のやりとりが多くの人の感動を呼び、多数のネットメディアに取り上げられた。

「フレッシュプリキュア!」15周年

 2024年は「フレッシュプリキュア!」15周年の記念イヤーです。

 2009年放送のプリキュアシリーズ第6作目「フレッシュプリキュア!」では、東映アニメーションのプロデューサーを、プリキュアを立ち上げた鷲尾天氏から梅澤淳稔氏にバトンタッチし、「フレッシュ」の名の通り多くの新しいことにチャレンジしました。

 従来のプリキュアの芯を残しながらも、これまでのプリキュアの枠にとらわれない多くの新しい要素は、子どもたちに受け入れられ大ヒット作品となったのです。

 これはプリキュアシリーズの売り上げを大きく伸ばすきっかけともなり、以降のプリキュアシリーズは、この「フレッシュプリキュア!」の手法が基本となっていきます。

 中でも、追加プリキュア「キュアパッション」の存在は、後のシリーズにおける追加プリキュアのフォーマットを確立したといっても過言ではないほどのインパクトを残しました。

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 ※以降、「フレッシュプリキュア!」の内容に触れています。


「フレッシュプリキュア!」の追加プリキュア、キュアパッション(左)(出典:Amazon.co.jp

敵幹部イースがキュアパッションへ転生

 敵幹部の少女「イース」が「キュアパッション」へと転生する物語は、当時のプリキュアファンに大きな衝撃を与えました。

 第23話「イースの最期!キュアパッション誕生!!」で描かれた、雨の中で泣きながら拳を交えるキュアピーチとイースの死闘は、今でも「全プリキュアの中で最高のシーン」だと評するプリキュアファンも数多くいるほどです。

 「友達だと思っていた少女が敵幹部で、後にプリキュアになる」というドラマティックな展開のみならず、その後の「悪事をしてきたことことへの葛藤」を経て「家族」へとなっていく一連の東せつな(キュアパッション)の物語は子どもたち、そしてわれわれプリキュアファンの心を強くつかみました。

 「初期ビジュアルにいない追加プリキュア」という概念も初だったため(それまでの「シャイニールミナス(ふたりはプリキュアMaxHeart)、ミルキィローズ(Yes!プリキュア5GoGo!)は公開初期からビジュアルが出ていました)、そのインパクトの強さは相当なものだったのです。

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東せつな(キュアパッション)の物語がフレッシュプリキュアを盛り上げました(出典:Amazon.co.jp

 専用武器「パッションハープ」の玩具もヒット商品となり、このキュアパッションの成功を受けてか、以降のシリーズでは5~7月に追加プリキュアが加入する、というのも定番となっていくのです(これはちょうどお父さんの夏のボーナスの時期に重なるため、お財布のヒモが緩くなる側面もあったようです)。

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