「キャリアを消滅」で注目のエミネム、新曲「Houdini」が米ビルボード初登場1位 「エミネムには絶対勝てない」「最高だな!」(1/2 ページ)
引退したらやだな……。
米ラッパー・エミネムの新曲「Houdini」が6月10日(現地時間)、米ビルボード「Global 200」と「Global Excl.U.S」で初登場1位を獲得しました。5月31日のリリース前に投稿された動画で「引退をほのめかしている」と世間をざわつかせていたこともあり、1位を勝ち取ったエミネムの強さにファンは舌を巻いているようです。
ファンがざわついた「俺のキャリアを消滅させるよ」
2024年夏に4年ぶり12枚目となる新アルバム「The Death of Slim Shady (Coup de Grace) 」を発表予定のエミネム。先行シングルとなる同楽曲がリリースされるにあたり、マジシャンのデヴィッド・ブレインとテレビ電話をする動画をSNSへ投稿した際には「いつか一緒に何かやろう」などと話しつつ、「最後のトリックとして、俺のキャリアを消滅させるよ」と含みを持たせたせりふを言い放ちました。
この一言にファンからは、「“俺のキャリアを消滅させる”ってどういう意味だ?」「新アルバムをリリースして、そのあと引退するってことじゃないか」「おい、マーシャル、引退なんてするなよ。そんなのやめろ」「最後のアルバムか」と動揺した様子のコメントが続々。「彼は引退なんかしない。ただ彼のオルターエゴであるスリム・シェイディをきっぱりと消すってことだろう」と、新アルバムのタイトルからも、エミネムの別人格スリム・シェイディとはこれでお別れという意味なのではと推測する声も寄せられました。
そしていよいよ発表された楽曲「Houdini」では、自身の代表曲「Without Me」(2002年)をサンプリングし、大ヒットしたMVの要素もふんだんに取り入れています。アメコミのスーパーヒーローのような「あの姿」になったエミネムを目にして当時の記憶が懐かしく呼び起こされた人も多いはず。MVには、エミネムを一躍スターダムに押し上げた張本人であり「Without Me」のMVにも登場したドクター・ドレーが再び登場。さらにスヌープ・ドッグや50セントらの姿も見られ豪華てんこ盛りの内容となっています。
また米ブルース・ロック・バンドの「スティーヴ・ミラー・バンド」による楽曲「Abracadabra」(1982年)もサンプリングされており、スティーヴ・ミラーはInstagramでエミネムに向け長文をつづり「僕がまだ大好きな音楽を歌い演奏しているあいだに、君のプロセスに加えられるとは気分がいい。光栄だよ」と喜びを表していました。
今回初登場1位を獲得したチャートはともに2020年に始まったもので、エミネムは両チャートで首位を獲得すること自体が初めて。「Global 200」と「Global Excl.U.S」は世界200以上の地域でのストリーミングとセールスの記録を集計したもので、前者は米国を含み、後者は米国を含まないもの。同楽曲は5月31日から6月6日までに全世界で1億2140万ストリーミング、7万2000枚の売り上げを記録したと発表されています。
1999年にメジャーデビューアルバム「ザ・スリム・シェイディ LP」をリリースし、一躍トップMCとなったエミネム。ビルボードの発表を受けて「エミネムには絶対勝てない」「エミネム最高だな!」「『Houdini / フーディーニ』はもうデュア・リパの曲じゃないんだな……」など数々のキラーチューンを生み出し世界を魅了してきたさすがの才能に脱帽といったコメントが並んでいます。
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