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「本当に大丈夫?」 “ハシブトガラス”を狙撃して食べてみたら…… とにかく興味深い結果に「すごすぎる」「意外」(1/3 ページ)

食べる対象として見たことはありませんでした。

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 “身近な害鳥”のハシブトガラスを狙撃して食べてみた結果がYouTubeで話題です。動画は、記事執筆時点で38万回以上再生されています。

身近な害鳥ハシブトガラス、狙撃して食べてみた

カラスを狙撃します

 動画を投稿した茸本朗(たけもと・あきら)さんは、野外で採った食材を調理して食べる、いわゆる「野食」を実践し、その様子をYouTubeチャンネル「野食ハンター茸本朗ch」で公開しています。以前には、カマキリを操る寄生虫「ハリガネムシ」を食べる様子を紹介してくれました(関連記事)。

 今回のターゲットはハシブトガラス。ハンターの6-10(ムート)さんと待ち合わせして、狩猟に同行させてもらいます。

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ターゲットはハシブトガラス

 周辺のハシブトガラスは牛舎のエサを食べたり、畑を荒らしたりするため、駆除要請が出ているとのこと。遠くの畑にも何羽かいるのですが、頭がいいため、こちらが銃を持ったり、射程圏内に入ったりすると飛んで逃げるそうです。


ハンターの6-10(ムート)さん

 車に乗ってカラスを探しに行きます。ムートさんによると「カラスは自分に害をなそうとしている相手が分かって逃げている気がする」とのこと。農家の人がいても逃げることはありませんが、ハンターが乗っている確率が高い車(ジムニー、軽トラック、ランドクルーザー、パジェロなど)は警戒されやすいといいます。

 なかなかカラスに近づけないため、二手に分かれて行動します。茸本さんは畑にいるカラスに近づいて追い出す役目、ムートさんはやぶの中で待ち伏せて撃つ役目です。

 ゴーサインが出たので、茸本さんが歩き出します。先ほどまでたくさんいたカラスの姿はまばら。見張りのカラスが2羽いましたが、飛んで行ってしまいます。


茸本さんは追い出す役

作戦成功

 しばらくすると、ムートさんが隠れているあたりに数羽のカラスが飛んで来ました。カチッと銃を鳴らし、「当たった」と一言。どうやら待ち伏せ作戦が成功したようです。

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ムートさんが待ち伏せをします

 合流した2人はカラスを回収しに行きます。ひざまずいたムートさんが手を合わせ、「ハシブトですね」と確認します。回収したカラスはかなりの大きさ。茸本さんは「お前に罪はないが、駆除の対象になってしまったことについては哀悼の意を示しつつ、おいしくいただきたいと思います」と受け取ります。

 ちなみに、茸本さんは1年ほど前にハシボソガラスを食べたことがあるとのこと。同じフィールドで暮らすカラス同士を食べ比べしてみたいと考えていたところ、ムートさんが前日に先輩猟師さんにもらったというハシボソガラスを分けてくれることになりました。猟師さんのネットワークすごい。


カラスに手を合わせます

大きいです

解体して調理

 自宅に戻り、ハシブトガラスを解体しました。砂肝の中身は映せないそうですが、野菜くずや穀物などが確認できたとのこと。町でごみをあさり、牛の餌を食べ、畑を荒らし、果樹も食べていたと思われます。


左下から時計回りにササミ、半身、砂肝、レバー、ハツ(下の真ん中は別のハシブトガラスのムネ肉)

 次に取り出したのは、ムートさんにもらったハシボソガラスの半身。見比べてみるとハシボソガラスは色が明るく、サイズが小さめで、ハシブトガラスは色がどす黒く、サイズは大きめです。


ハシボソガラスをもらいました

 食べ方を考えます。ハシボソガラスを食べたときはまずくなかったため、最初からにおいを消す方向ではいきたくないとのこと。シンプルにいきたいが脂がのっているわけはないので、焼き鳥にしてパサパサしているのも嫌……と考えた結果、炭火焼きにすることにしました。

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 使うのは食用の備長炭粉末。まぶしてあぶったら炭火焼きになるという商品です。それぞれの部位に油を塗って塩を振り、150度のオーブンで1時間ほど焼き、焼き上がったら炭をまぶしてバーナーであぶります。


焼いていきます

炭をまぶしてあぶります

試食

 炭火焼きが完成しました。もう1度塩を振ってカボスを絞り、以前食べた経験があるハシボソガラスから食べてみます。

 一口食べた感想は「超うまい」。カモのような身質で、味もカモのような血っぽい風味があるそうです。オーブンで1時間ほど焼いているのでサクサクして中身はジューシー。臭みもないため、「カモと言われたら気付かない人がいそう」と話します。


炭火焼き風食べ比べ。左がハシブトガラス、右がハシボソガラス

 次に、メインのハシブトガラスを食べてみます。しばらく噛んで出てきた言葉は「同じ調理法とは思えない」というもの。こちらはすごくパサパサしていて、ローストではなく「ただ焼いちゃった」という感じだそうです。

 ここまではムネ肉を食べていたのですが、今度はモモ肉に挑戦。「シャーキーみたいに硬い」と言いながらかんでいると、うま味が出てきたようで「これは筋トレ中の人に最適ですよ」と話します。これまで多くの鳥を食べてきた茸本さんですが、脂肪が全然なくて骨の周りにジャーキーみたいな肉が付いているタイプは初めてとのことです。

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 他の部位も食べてみます。レバーは「まずいとまではいかないけれど、かなり鉄臭い」、砂肝は「苦い」、ハツは「歯応えがあるけれど、そんなにおいしいものでもない」、あぶった皮は硬くて脂ものっていないため、「食べる価値はない」という感想でした。

 食べ比べてみて、食味が上なのはハシボソガラスとのこと。でも、ハシブトガラスもモモ肉とムネ肉はちゃんとおいしいとのことです。


実食

 厄介者といわれるカラスをおいしく頂く様子に、コメント欄では「すごすぎる……」「最初から最後まで目が離せない動画でした」「すごー! カラスって食べられるんだ」「なんてマニアックな内容でしょう。世界で唯一かも」「本当に大丈夫ですか?」「肉がパサパサとは意外でした」といった声が上がっています。

 茸本さんは、YouTubeチャンネル「野食ハンター茸本朗ch」やX(@tetsuto_w)で野食に関する情報を発信中です。

「野食ハンター茸本朗ch」動画まとめ

間違いだらけのアニサキス論に喝!正しく恐れて、正しく食べようアニサキス!
超高級食材「熊掌」、自分で料理して食べてみたら…すごい大変!
池の水ぜんぶ抜いて出たザリガニぜんぶ抜いてぜんぶ食う

動画提供:YouTubeチャンネル「野食ハンター茸本朗(たけもとあきら)ch

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