ネコに癒やされながら働ける 「ネコワーキング」をのぞいてきた:コミュニケーションも捗るニャン(1/2 ページ)
“看板ネコ”が常駐する、変わったコワーキングスペースがあると聞いて訪れてみた。もふもふのネコたちはみんなのコミュニケーションを円滑にし、癒やしをくれるという。
現在都内に続々とオープンしているコワーキングスペース。独立して仕事しながらも、ほかの人とアイデアや情報を交換できる新たなタイプの共有ワークスペースだ。その中に、ひときわ変わったコワーキングスペースがある。なんと看板ネコが“常駐”しているのだという。なぜワークスペースにネコ? その謎を解くべく、ネーミングセンスもステキな「ネコワーキング」(東京都千代田区)を訪れた。
ネコワーキングは水道橋駅から徒歩5分ほどの場所にある。渋いイメージのある水道橋らしく、歴史を感じるビルの2階だ。エレベータで上がるとドアに「Welcome」の紙が。何度ノックしても誰も出てこないのでドアを開けてみて納得。内側にもう1枚ドアがあり、そこを開けるとようやく玄関になっているのだ。
ドアには張り紙がしてあり、ドアをきちんと閉めるよう書かれている。「ネコが外に行くと戻れず死にます!!」という注意書きも。なるほど確かに。そのドアを開けるとようやく入室できた。真っ白い壁、温かみのある木の板が敷き詰められた床が、柔らかい雰囲気を出している。「さてお目当てのニャンコは?」と見回すと、あいにくお昼寝中だった。
ネコカフェではなく、ネコがいるオフィス
ネコワーキングは昨年11月にオープンした。「ネコと遊べる」ではなく、“仕事場にたまたまネコがいる”というスタンスがポイント。「人間嫌いではなく、2匹でいても喧嘩しないネコ」というゆるい基準で施設から引き取った。
施設は全37席の大部屋1室と、最大で3人入れる会話禁止の集中スペース1室。集中スペースからは日本橋川が目の前に見え、4月には桜が見られそうだ。利用料は、全日利用プランが月額1万9800円、時間指定プランが月額1万2800円、スポットプランが月額1000円+120分ごとに1000円となる。現在はおよそ20人が入居している。
電源とWi-Fiはもちろん、飲み物は天然水を用意した。コーヒーは1パック100円。電子レンジもあり、お弁当を温めることもできる。裁断機やシュレッダーなども揃えた。おもしろいのが「ブックトレード」で、読み終わった本を持ってくると、トレード専用棚にある本と交換できる制度だ。本を有効活用できるのが嬉しい。
内装はインターン生や入居者、運営者の家族らが手作りで行った。例えば漆喰の壁はところどころ塗り方が違い、油絵ふうにデコボコしていたり、厚さに差がある。それぞれの個性が出ていておもしろい。
テーブルの木には九州のものが使われている。1枚ずつ取り外し可能な床は岡山県西粟倉村のもので、50×50センチの板でできている。なんだか足元からぽかぽかとぬくもりが感じられていい。「ネコにとって快適な環境は人にとっても快適だ」という考え方のもと、素材にはこだわっている。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.