ネコに癒やされながら働ける 「ネコワーキング」をのぞいてきた:コミュニケーションも捗るニャン(2/2 ページ)
“看板ネコ”が常駐する、変わったコワーキングスペースがあると聞いて訪れてみた。もふもふのネコたちはみんなのコミュニケーションを円滑にし、癒やしをくれるという。
ネコが緊張を壊して和ませる
運営者の広瀬眞之介さんは、地域活性化事業などを手がける会社を経営している。地域活性から派生して働き方について考えるようになり、コワーキングという働き方に着目するようになった。「世界一楽しい仕事場と働き方を作りたい!」――コワーキングスペースを作った背景にはそうした思いがあったという。
コワーキングスペースでネコを飼うことにしたのは、何気なく「ネコ飼ってみたらイイじゃん?」という話が出たから。数人にヒヤリングをしていくうちに、ネコがアニマルセラピー、コミュニケーションのハブの役割を果たし、スペース自体がクチコミで広がりやすくなるなどの意見が出た。この案が昨夏に内閣府のビジネスプランコンテストで入賞し、獲得した補助金と自身の貯金で開設が実現した。
ネコの効果は抜群だ。堅苦しい打ち合わせ中に突然ネコがやってきて場を和ませたり、初めて会う人同士がネコの行動で笑いを共有でき、コミュニケーションしやすくなるということはよくあるという。息抜きにネコとじゃれるのも楽しい。備品の「ねこじゃらし」を借りることもできる。
取材に訪れたときには、ネコワーキングでインターンをしている学生、劇作家の男性などがいた。入居者は20〜70代と幅広く、NPO、公務員、DJ、格闘家、デザイナー、薬剤師、ヨガ講師、フリーランス、会社員などさまざまな職業の人がいる。入居者同士で話すことで、プロジェクトも生まれつつあるという。
入居の条件は、「世の中や自分の人生を一歩でも進めたいと考えていること」と「そのために力を借りたい、力になれるなら力を貸したいと思っていること」。働き方や所属にはこだわらない。会社員でも、フリーランスでも、起業家でも、NPOでもOKだ。「自分の力が誰かのためになればいいなという思いの人が多い」と広瀬さん。広瀬さんの専門分野である地域活性に関心を持ってやってくる人、広瀬さんの講演を聴いて共感して入ってくる人もいるという。
「自分のできることをほかの人と共有したい、勉強したい、役立てたいという方に来てほしい」と広瀬さんは語る。まだ席には余裕があるので、気になる人は一度訪れてみてはいかがだろうか。
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