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宮崎監督が3秒でOKを出した舞台版「もののけ姫」 せりふは英語、タタリ神はパペットで(2/2 ページ)

「誤解を恐れずに言いますが、変なもののけ姫を見てみたいんですよ」と鈴木敏夫プロデューサー。

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3秒くらいで宮崎監督が良いよって

 会見のために来日したルターさんはもののけ姫との出会いを「初めて見たときからなんて美しいのかと感銘を受け、ファンになった」と振り返る。舞台化の候補を数あるジブリ作品のなかから選んだというわけではなく「初めからもののけ姫と決めていた。これだったら舞台化できる、舞台化したらものすごい作品になるんではないかと“ピン”ときた」。そこでテスト映像を作り、宮崎監督にオファーしたという。

 テスト映像は、「ウォレスとグルミット」の作者で、宮崎監督や鈴木プロデューサーとも友人関係にあるというニック・パークさんを経由し、スタジオジブリに届けられた。「早速見てものの3秒くらいで宮崎監督が良いよって言って。彼の直感でしたね。ニックの紹介だったことと、踊りも素晴らしいということでこれなら納得できると。こういう経緯で許諾した次第です」(鈴木プロデューサー)

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若手のアーティストを多く起用しているホール・ホグ・シアター。ルターさんも若干23歳

 熱烈なファンが多いジブリ作品だけに「責任を感じている」と、会見で緊張気味に語ったルターさん。「目指すのは、国境を越えて普遍的なメッセージを伝えること。舞台にシシ神のいる森を作りたいと思う。何より大事にしているのはオリジナル作品に敬意を表すること」と話すと、鈴木プロデューサーは「しかし! 舞台と映画は違うから、大胆な解釈で大胆に変更を加えたほうが面白いですよ」とアドバイスする一幕もあった。

 日本公演は、ドワンゴや日本テレビ、読売新聞、ローソンなど10社による実行委員会が主催し、ウォルト・ディズニー・スタジオ・ジャパンが協賛、スタジオジブリが協力する。3月5日に開かれた発表会には、スタジオジブリのプロデューサー見習いでもあるドワンゴ川上量生会長と、日本テレビの奥田誠治コンテンツ事業局長代理兼映画事業部長も登場した。

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 長らくスタジオジブリとともに仕事をしてきたという奥田部長。もののけ姫は、ディズニーとの提携によって全米公開を実現するなど、世界へ打って出た作品だったことを振り返り、「イギリスから舞台になって帰ってくるのは感慨ひとしお。(公開から)17年間の時を思った」としみじみ語った。(ちなみに奥田部長は、「千と千尋の神隠し」の千尋の父親のモデルである)

 日本公演を鈴木プロデューサーに提案した張本人である川上会長は練習風景を見学し「国を越えて人々がもののけ姫の解釈を深いレベルでやってる」ところに驚いたという。どうやらニコニコ超会議とも何らかのコラボを計画しているようで「3月7日の発表会で何かあるかもしれません(笑)」と予告していた。

 今回の会見の模様はニコニコ生放送でタイムシフト視聴できる。

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