無断転載問題で終了した「LINEナビ(非公式)」 プレスリリースも打つような「本気」サービスだった
ネット上にあるLINE関連記事を無断転載していたサービス「LINEナビ(非公式)」が終了。「総合的に判断した結果」という。
ネット上にあるLINEに関するニュース記事やブログエントリを無断で転載していたエス・キューのWebサイト「LINEナビ(非公式)」が4月4日にサービスを終了した。サイトでは終了の案内とともに「ご指摘いただきましたページを削除させていただくとともに、記事元のメディア様には大変ご迷惑をおかけ致しました。謹んでお詫び申し上げます」と謝罪文を掲載している。
LINEナビ(非公式)では、複数メディアのLINE関連記事の全文や写真を転載した上で、LINE関連商品のアフィリエイトを掲載ページに埋め込んでいた。この問題は、「しゅうまいの256倍ブログ neophilia++」の記事「ブログ記事がsque Inc.の『LINEナビ』に丸パクリされた話」が取り上げたことをきっかけに広く知られ、人気ブロガーのやまもといちろう氏が「Yahoo!ニュース 個人」のエントリで「さすがに商用サイトでこれはアウトでしょう」と言及するなど、各方面から批判の声が上がっていた。
LINEナビ(非公式)は、LINE関連情報を集めるサイトとして2012年8月にオープン。運営元のエス・キューは同21日付けでサービス開始のプレスリリースを配信している。サービス内容については、「最新のLINEニュースを、いち早く本気で紹介」「公式アカウント・スタンプ・アプリなど各コンテンツの本気解説」「LINEナビ編集部が本気で実践解説『編集部ガチネタ』」「分かりやすく、本気で紹介『LINEの機能紹介』」と案内している。
企業がプレスリリースを打つようなサービスで、こうした“丸ごと転載”が行われるケースはあまりない。運営元のエス・キューに確認したところ、サイトについては「情報発信の方法が間違っており、関係者の方にご迷惑をかけた」という認識で、「総合的に判断した結果」としてサービスを終了したという。無断転載をしている自覚があったかどうかについては、回答は得られなかった。なお、エス・キューの会社概要を見ると、会社理念に「人・情報・モノの三位一体のつながりを、徹底的に整理する(キュレーション)サービスを提供することで、ネットにおける新しい価値を創造してまいります」とある。
サービスの開始を広報発表するぐらいなのだから、「バレなければいい」といった類の意識だったとは思えない。情報をまとめ、ピックアップするキュレーションサービスが最近は人気だが、こうした他人のコンテンツを利用して成り立つサービスが市民権を得てきたことで、コンテンツの権利に対するサービス事業者の意識や線引きも変わりつつあるのだろうか。
関連記事
- Facebookの人気画像まとめ「癒されたらシェア」書籍化で非難 「問題あったら連絡してね」は許されるのか?
「誤解を招く表現があった」と担当者。 - コピペツイートで人気獲得(?)の「ワロスwwwBOT」 企業による広告利用が判明し炎上
面白ネタを紹介し、67万フォロワーを抱える人気だったが、企業が広告媒体として利用していることが判明し話題に。 - パクリツイートがバレバレになるWebサービス、その名も「おいでよ パクツイの森」
大人気につき現在は新規登録を停止中。2月ごろリニューアルオープン予定。 - 「ヱヴァQ」上映後合唱しよう! →2ちゃんねらーのデマで確定か 「釣り」告白の書き込み
「馬鹿どもが確認もせずに釣られてた」など、自分の行為を棚に上げた口ぶりに非難も。 - まとめサイトにひろゆき氏コメント 「不愉快な出来事が続くと思いますので、営利第一なら早めの撤退を」
「カモフラージュ広告」騒動で大手まとめサイトが一斉謝罪する中、ひろゆき氏がふたたび2ちゃんねるに降臨。まとめサイトについての持論を語った。 - 2ちゃんねるまとめサイトが一斉謝罪 広告料・代理店名など「カモフラージュ広告」の実態明らかに
まとめを装ったカモフラージュ広告について、まとめサイトや広告代理店が一斉謝罪。中には月に30万円以上得ていたサイトもあった。 - FC2ブログ全域に「2ちゃんねる転載禁止」発動か ひろゆき氏言及
「2chの著作物を転載しているページに、一切の広告を載せない措置をお願いしたい」という要請に従わなかったことに対するペナルティとのこと。
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.