100万回タップしないと帰れま10 スマホアプリVS16連射のあの人
Android発の大ヒットアプリ「100万のタマゴ」に、ねとらぼ編集部が本気で挑戦。16連射でスイカを割った“あの人”も登場!
「100万のタマゴ」というAndroidアプリがずっと気になっている。
ひたすら画面のタマゴをタップし続け、100万回タップすると中から何かが出てくる――という、ただそれだけのアプリだ。ねとらぼでも過去に紹介したことがあったが、そのときはまだ「誰が遊ぶんだよwww」というのが正直な感想だった。
ところがこのアプリ、その後も順調にダウンロード数を伸ばし、気付けば全世界累計700万ダウンロードとかとんでもないことになっていた。え、も、もしや「100万のタマゴ」、面白いのか……!?
面白いのかどうか、確かめるのは簡単だ。実際にインストールして、遊んでみればいい。ただし、やるからには本気だ。100万回、タップしてやろうじゃないか。
何が何でも100万タップ!
今回のゴールは次のとおり。
- ARROWS Aで「100万のタマゴ」をプレイ
- 「本気で」100万タップを目指し、この目でタマゴの中身を確かめる
これまで水をかけたり、さまざまな酷使に耐えてくれたARROWS Aなら、100万回タップしてもびくともしないに違いない。
もはやARROWSの記事でもなんでもない気がするが、いちおう検証端末にARROWS Aを使ったということでお許しください(この記事は富士通の提供でお送りしております)。
さて、ということでさっそくスタートしよう。なんせゴールは遠いのだ。
作戦1:普通に指でタップ
まずは普通に、指でタップしてみる作戦。画面のタマゴをタップしたら、右上の数字が「1,000,000」から「999,999」に変わった。いよいよ長い戦いのはじまりだ。
最初のうちは調子よくトントンとタップしていたが、案の定300回ほどタップしたあたりで早くも飽きてきた。
物理的にボタンを押すわけではないので、思ったよりも指は疲れない。……のだが、とにかく画面にまったく変化がないのがキツい。右上の数字はちゃんと減っているものの、千の位から上が「999」のまま動かないため、やればやるほどズーンと暗い気持ちになってくる。いまさらながらに「100万」という数字の重みを実感する。
たらたらタップしているのが良くないのかもしれない、と思い、思い切って「連打」も試してみた。短時間で集中してガーッと稼ぐ作戦だ。
が、これも疲れるだけで成果はいまひとつだった。1本指の「けいれん打ち」、2本指による「ピアノ打ち」、マルチタッチを活かした秘技・両手でたらめ打ち(勝手に命名)などいろいろ試してみたが、どれも長時間続けられるものではなく、結局は「疲れない程度のスピードでトントン叩く」のがベストという結論に。しかし、それだと飽きるんだよなあ……。
作戦2:人海戦術
そもそも1人で挑戦するのが無謀だったのだ。100万回を目指すにはなりふり構ってなどいられない、ということでここからは他の人の手も借りていく。
自分でいろいろ試してみて、たぶん1000回くらいが飽きないギリギリのラインだろうと感じたので、とりあえず「1人1000回」をノルマに、いろんな人にタップさせてみることにした。
編集部メンバーはもちろん、たまたま用事があって編集部へやってきた人にも容赦なく「はい、1000回よろしくね」とノルマを課していく。こういうときルールが単純だと説明の手間が省けていい。
ちょっと面白かったのは、みんな意外と喜んで手伝ってくれるということだ。ARROWSを渡すと一様に「えー」という顔をするものの、500回くらいまではなんだかんだで楽しそうにタマゴを叩いている。自分でやるのはイヤだが、誰かに頼まれるとついやってしまうという、ソーシャルゲームの本質をみた気がした。
ということで、なんとか1万回は達成することができた。しかし残りまだ99万回……。そろそろ別角度から打開策を考える必要があるかもしれない。
作戦3:半自動人力作戦
考えたのは自動化だ。先ほどの作戦で、みんなお願いすればけっこうやってくれるということは分かった。ならば、そのお願いする行程さえ自動化できれば、待っているだけでみんながタップしてくれる夢のシステムが実現できるのではないか? タップするのはあくまで人力なので、完全自動化というわけではなく「半自動人力作戦」と名付けた。
そんなわけで「1人1000回タップにご協力ください」という貼り紙を添えて、会社の休憩スペースに半日ほど置いておくことにした。びっくりするくらいアナログな方法だが、ここならそれなりに多くの人の目にとまるはずだ。さて、結果は……。
結論から言うと、ダメでした。っていうか半日放置して成果ゼロかよ! やはり対面でお願いするからみんな手伝ってくれるのであって、楽してタップ回数を稼ごうとしてもダメなのであった。
作戦4:あの人にお願いする
自動化作戦は一旦置いておいて、その前にもう一度「人力連打」路線で行けるところまで行ってみよう。自動化はその後でも遅くはない。
人力、そして連打と言えば、もちろんこの人である。
高橋名人!
ダメもとでメールしてみたら、なんとご協力いただけることになってしまった。全盛期にはスイカも割った(※映画の話です)伝説の16連射は、「100万のタマゴ」に果たして通じるのか。
「でも最近腕を痛めちゃってさ、握力が全然ないんだよ」
ええっ、いきなりの衝撃カミングアウトだ。大事な商売道具なのに、大丈夫なんですか?
「うん、連射には差し支えないんだけどね。連射は指っていうより、ひじから先全体を使うから」
おお、よかった。念のため、前もって準備しておいた連射力測定アプリ「連射測定器付時計シューティングウォッチ(シュウォッチ)」で、名人の現在の連射力を見せていただくことにした。ちなみに名人によると、現在は「12連射くらい」だそうだ。
記録は自己申告のとおり12.2連射という結果に。全盛期の16連射には及ばないが、それでも目の前で繰り広げられる名人の連射はやはり圧倒的だった。スピードもさることながら、持続力がすごい。短時間の連射なら普通の人でもできなくはないが、名人の場合指先に一切無駄な力が入っておらず、長時間続けてもまったく疲れた様子が見られない。
これは行ける……! あらためて確信を深め、いよいよ「100万のタマゴ」に挑戦してもらった。せっかくなので動画もどうぞ。
さすが名人、右上の数字がみるみる減っていく。アッという間に100回、200回……。300回を超えても連射の勢いはまったく衰えない。僕らが「1人1000回」でヒイヒイ言ってたのがウソのようだ。
しかし、500回を超えたところで名人の指がピタリと止まった。……名人?
「ちょっと兵器を出します」
そう言って、小さな装置を取り出す。あの、それは一体……?
「これがね、こういう時に便利なんですよ。オレコマンダーって言って」
説明しながら、スイッチを入れる。するとたちまちものすごいスピードで名人の指がふるえ始めた。そのまま画面に指を置くと、みるみる画面の数字が減っていく! ちょっ、それ、ええええ!?
「楽だなあ(笑)」
いやそりゃあ楽でしょうよ!
とは言えなんだかんだで結局、1人で3000回もタップしてくれた名人(うち2000回はオレコマンダーの功績)。細かいことにこだわらず、いざとなればツールの力を借りてでも目標に近づこうとする、その柔軟さこそ名人の名人たるゆえんなのかもしれない。
若干腑に落ちないものは残ったが、とりあえず回数は減った。僕はお礼を言い、名人のオフィスを後にしたのだった。
人力の限界が見えた気がした
しかし結局、名人の力をもってしてもタマゴを割ることはできなかった。後から計算してみたのだが、1秒間12連射を休まずにずっと続けたと仮定して、1分間では720回、1時間で4万3200回である。100万回に辿り着くまではおよそ23時間かかる計算だ。やはり「人力」路線はツラい、ということがあらためて分かった。
残りのタップ回数はまだ98万回以上。「人力」が無理と分かった以上、望みはやはり「自動」路線だ。奇しくも名人の「オレコマンダー」が、「自動」型の有用性を証明してくれた。
問題はどうやって自動化するかだが……というところで、この記事は後編へと続くのでした。次回の更新をお楽しみに。
たまごをタップするいい方法を思いついたアナタ、
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アイティメディア営業企画/制作:ねとらぼ編集部/掲載内容有効期限:2013年5月31日
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