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任天堂・岩田聡社長は1月30日の経営方針説明会で、今後挑戦していく"ゲーム以外"の新分野について語った。ファミコン以降長らく"ゲーム"を柱としてきた同社が、新たなビジネスへと足を踏み出す。
岩田社長は説明会の中で、昨今の任天堂をとりまく環境の変化に合わせ、「娯楽の意味を再定義」すべきと説明。そのうえで"娯楽"とは「人々のQOL(Quality of Life)を楽しく向上させるもの」と定義した。これまでの"娯楽"の定義をさらに1歩広げたもので、岩田社長はこれを、従来の「ゲームプラットフォーム」に対し「QOL向上プラットフォーム」と呼んだ。次の10年ではこの「ゲーム」と「QOL向上」の2つを軸に、新しい事業領域を開拓していくという。
「QOL向上プラットフォーム」の第1ステップとして、「健康」をテーマに考えていることも明かされた。これまで培ってきた娯楽のノウハウと組み合わせることで、健康ビジネスにつきものの「継続の難しさ」も容易に乗り越えられる、と岩田社長。またモバイルやウェアラブルといった、ライバルの多い分野に後から乗り込んでいくのではなく、「ノン・ウェアラブル(身につける必要がない)」を特徴とする、新たな領域でブルーオーシャンを目指していきたいとも語った。
今回は方向性の説明にとどまったが、2014年中には詳細な事業内容や、ノン・ウェアラブルの具体案などを発表、さらに2016年3月期(2015年4月〜2016年3月)の間には事業を開始する予定とのこと。もちろん今後もゲーム分野は継続して進めていくが、「ゲームだけの任天堂」から次のステージへと進む、静かな決意表明とも受け取れそうだ。
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