プログラマがよく使う「hoge(ほげ)」や「hogehoge(ほげほげ)」。プログラムのサンプルコードなどで、特に意味がない、何を入れてもかまわないときに使う言葉として、おなじみですよね。もっと一般的に例えるなら、書類の記入例などで「○○太郎」「(地名や会社名)花子」などと書かれているのに近い感じでしょうか。
そんなhoge、一般用語ではないにしても、コンピュータ業界なら誰でも通じる言葉……と思っていたら、そうでもないことがネットで話題になっています。
注目を集めたのは、“【え、通じない?】教授「hogehoge...」学生「何いってんのこの人?“というまとめ。
学生さんと思われる発言者による「情報の課題ついでに、先生に質問しておいた」「お願いです、先生。教えてください、気になるんです! この間はHOGEMETHODとか言ってたじゃないですか。何ですか、ホゲメソッドって」「ほげぇー。先生のオリジナルの愉快な単語だと思っていたよ。」というツイートがまとめられています。
「これネタで聞いてるの?」と問い返す人がいる一方で、「教授の『ほげほげ』が何かツボる」「教授がほげほげ言ってて何もわからん(´Д` )」など、hogeが分からず戸惑う学生さんたち(多分)のツイートが続々と……。
一方、hogeの意味を知っている人からも「営業とかデザイナにプログラムでの実装とか説明するときに、ついつい"hoge"とか使うと、何かいてんだコイツ?みたいになる」「授業でhogehogeとか先生が使い出して『あの人、何言ってんの?』みたいな空気に遭遇した事あるから気をつけた方がいい」といった発言がありました。
もしかしたら最近の若い人は、情報処理系の勉強をしている人でも「hoge」って意味が分からないのでは……?
情報科の高校生はhogeを知っているか?
「理系……いや、コンピュータ系の人ならhogeは知っているだろう」
「イマドキの若い人は情報処理系でも知らないのかもよ?」
「情報処理系なら学生でも知ってるはずですよ! だってこのツイートには『情報の課題』と書いてあるだけで、別に情報処理系が専門の人だとは書いてない」
……などとねとらぼ編集部でも話題になったのですが、そんなタイミングで、埼玉県から情報科の高校生が課外実習としてアイティメディアにやってきました。ちょうど話す機会があったので「プログラムの授業とかでhogeって聞いたことある?」と質問してみました。
実習をしていたのは高校2年生の男子2人。一人は「初めて聞きました」と答え、もう一人は「あっ、それちょっと前にネットで見ました……でも意味は分からないです」と回答。「学校で先生がhogeって使っていたことはない?」とも聞いてみたのですが、「聞いたことがない」という回答でした。あくまで一部の例ですが、情報科の高校2年生でもhogeは知らないようです。
そもそもなぜhogeと言うのか? いつ頃から使われている言葉なのか? 気になって調べてみたのですが、はっきりした答えは見つからず。ただ、日本発祥の言葉であること(英語圏では「foo」「bar」などを使うことが多い)、1980年代前半同時多発的に発生し、80年代後半以降にプログラマの間で使われて定着した、というあたりが定説のようです。私自身も、1990年代半ばには身の回りで使われているのを聞いた記憶があります。
上述の高校生のほかにも、社内で「hogeって知ってる?」と聞いてみたところ(10人程度)、「知らない」「初耳です」と答えていた人は全員20代、逆に「hogeを知らない人がいるの!?」と驚いていた人はほとんどが30〜40代でした(29歳が1人)。30歳未満の人に対しては「hogeっていうのはね……」と軽く説明してから使うほうが無難なようですよ。
(吉岡綾乃)
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