東京で生活する不法滞在外国人たちの世界を描いた漫画「ディアスポリス─異邦警察─」(漫画:すぎむらしんいち/脚本:リチャード・ウー)の実写テレビドラマ&実写映画化が発表されました。
ドラマ、映画とも主演を務めるのは松田翔太さん。10年前の漫画連載時から熱望していたという役を今回演じることになり、その演技に期待が高まります。
同作は2006年から2009年にかけて講談社「モーニング」で連載。東京で暮らす不法滞在外国人たちだけの秘密の自治社会「異邦都庁」でただ一人の"異邦警察"「久保塚早紀」の活躍を描いた物語です。2010年には第14回文化庁メディア芸術祭マンガ部門審査委員会推薦作品に選出されていますが、そのハード過ぎる描写と世界観から映像化は不可能と言われてきました。
松田さん演じる久保塚早紀は、もじゃもじゃの髪にあご髭、年齢・国籍ともに不明という謎めいた人物。正義感と人情に厚く、異邦人を時に助け、時に罰しながら異邦都庁の治安を守っています。
ドラマの監督は冨永昌敬さん、茂木克仁さん、真利子哲也さん、熊切和嘉さんが、映画は熊切さんが担当。熊切さんは2014年に「私の男」でモスクワ国際映画祭グランプリを受賞して以来の監督作品となることも注目されます。
同企画のプロデューサーは「原作にあるテーマ(難民の問題)は今でもリアルでタイムリーな問題」としており、シリア騒乱の激化などによるEU諸国への戦争難民が増加するなどした現代の世相を踏まえ、今挑戦する意味がある作品だと述べています。
ドラマはMBS・TBS深夜“ドラマイズム”枠で4月から放送開始で、全10話を予定。映画は今年夏に劇場公開予定です。
松田翔太さんからのコメント
このような作品に参加できて、心から嬉しく思います。この作品を通して4人の映画監督と一緒に撮影をしながら、色々なアイディアを頂ける僕にとっては本当に幸せな現場でした。このような企画は貴重だと僕もスタッフも全員思っていたのではないでしょうか。ヒロインが出てこない男だらけの現場で、現場では辛いシーンもたくさんありましたが、みんなこの作品を楽しみながら撮影できたと思います。残っていく作品の一つになっていけばいいなと思います。よろしくお願いします。
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