最強寒気のポイント
今夜からは、北日本の上空に、この時期としては近年まれなほど、強い寒気が流れ込んでくるでしょう。
寒気のレベルは、秋田の上空で比べると、6月としては21世紀に入ってから観測されていないほど記録的な強さで、札幌の上空でも、6月ではここ10年で観測されなかったほどの強い寒気が予想されています。季節外れの寒気は、季節外れの雪や氷点下の寒さをもたらす恐れもあるので、十分な注意が必要です。
今回の寒気は、強いだけではありません。
寒気が波のように、次々にやってくるので、影響が長引くのが、ポイントです。北海道の東には、寒気をもたらす低気圧が進みますが、この低気圧の動きが遅いのが原因です。そのため、低気圧に向かって、次々と寒気が波のようにやってくる状態が、長く続く恐れがあります。いったん寒気の中心が遠ざかっても、また次の寒気がやってくるので、油断はできません。
北海道を中心に、週末にかけて、寒気の影響が続くので、早めの対策をこころがけてください。
北海道 雪や氷点下の寒さの所も
この寒気の影響ですが……
北海道は、1日にかけて、大気の状態が非常に不安定でしょう。局地的にカミナリ雲が発達して、竜巻など突風が発生する恐れもあります。ひょうや、短い時間に強く降る雨にも、十分お気を付けください。
また、北海道は、4日頃にかけて、局地的に雨が降るでしょう。特に、1日夜遅くから2日の朝にかけては、東部の標高の高い所では、気温がグッと下がりそうです。
このタイミングで、雨雲がかかると、雨ではなく雪に変わる可能性があります。雪は、降ったとしても山や峠道が中心ですが、6月とはいえ、2日の朝は峠を越える車は、念のため、路面の凍結などに注意が必要です。
そして、北海道では、週末にかけて、朝は6月とは思えないくらい冷える所もあるでしょう。特に2日と3日は、所々で最低気温が氷点下の「冬日」になりそうです。北海道では、6月に入っても、比較的ひんぱんに、気温が氷点下になる所もありますが、今回は急に冷えて、長く続くので体にこたえそうです。6月とはいえ、しっかり暖かくして、お過ごしください。
東北も 局地的に雷雨の恐れ
今回、大気の状態が非常に不安定なのは北海道だけではありません。東北も、1日の昼前にかけて、北部を中心に、局地的に雨雲やカミナリ雲が発達するでしょう。ゴロゴロと聞こえたり、急にヒンヤリした風が吹いたら、発達したカミナリ雲が近づいているサインです。なるべく、頑丈な建物に避難するなど、身の安全を守ってください。
関東から九州 衣替えでも、朝晩は羽織る物が必要
関東から九州も、週末にかけて、朝晩の気温は、この時期にしては低い所が多くなりそうです。
東京の予想気温をみてみますと……3日には、15度を下回るでしょう。6月に入ると「衣替え」で、学生さんの制服などは、夏服に変わる時期ですが、朝晩は羽織る物が必要なくらいでしょう。昼間は半袖でも、朝晩はまだ少しヒンヤリするので、調節できる服装で、お過ごしください。
なお、寒気の入るタイミングは、変わることもあります。最新の情報を確認して下さい。
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