ゴジラ=野村萬斎は“樋口プラン”だった! PS VR特別イベントで「シン・ゴジラ」の裏側明かす(2/2 ページ)
芸能界では「せりふを早口で言わないとカットされるといううわさが流れた」そう。
トークイベント終了後には一般招待客による体験会が行われました。参加者のあふぼん!(@gunjck)さんは 「『シン・ゴジラ』も『PS VR』も初めてだったのですが、ゴジラの世界観が自分の身体で体験できるのが本当に面白かったです!」と興奮気味に感想を教えてくれました。
一般招待客の体験後はマスコミ向けの体験時間が用意されており、筆者もPS VRを初体験してみました。これまでVRゲームをいくつか体験した事のある筆者ですが、極度の近視のため、今まではコンタクトか裸眼で体験していました。ところが、PS VRは眼鏡のままでも楽しめるため樋口監督同様、感動しました。
また、ヘッドマウントディスプレイの付け心地もかなりよく、頭に程よくフィット。体験者自身が簡単に付け心地を調整できる点も素晴らしかったです。
そしていよいよ「シン・ゴジラ」を体験です。冒頭、ヘッドマウントディスプレイと別付けしたヘッドフォンから「ドスン……ドスン……」と何かが近づいてくる音が。しかし筆者はガレキに足を挟まれていて、動くことができません。足音が近づいてくるにつれて、手に持ったコントローラーがブルブル。ヤバい、あいつが来るぞ……来た〜! なんて思っていたらあっという間に体験終了。
これまでのVRではいわゆる「酔う」という状況がよく起きていたのですが、PS VRではまったくそういう気配がありませんでした。目で実際に見るものと頭を動かした時の映像に0.02秒以上のズレが発生すると「違和感」が生まれ、それが「酔った感覚」につながります。
開発者でイベントにも登場していた秋山賢成さんからは「違和感」の軽減については、「未来の映像を先回りして作っておくなど、ハード・ソフト両面から、少しでも遅延を減らすよう工夫しています。ソニー製品としてのクオリティーを保つためにも長い試作期間を経て、ようやくここまできました」と開発者ならではのお話を伺うことができました。
またPS VRで「シン・ゴジラ」を展開するにあたり、東宝サイドからはさまざまな要望があったといい、特にゴジラの尻尾については「動きのスピードや迫力、距離感など全てにおいてこだわっています」とのこと。
そして映画ではカメラが視点を固定しているため観客が迫力を感じやすいのに対して、VRは視点をプレイヤーが移動させられるため「VRでしか出せない迫力をどう出すか」について、かなりの試行錯誤があったというお話も聞けました。
作中には映画で使用された野村萬斎さんのモーションデータをそのまま使用しているそうで「視覚・聴覚・感覚・距離感全てで攻め込んでくるゴジラを体験して頂きたいです。また作り手がそうした狙いを持って制作したというところも感じて頂けたら」と秋山さんは締めくくりました。
PlayStation VR用コンテンツ「『シン・ゴジラ』スペシャルデモコンテンツ for PlayStation VR」は10月13日よりPlayStation Storeにて期間限定で無料配信される予定です。
(TM&(C)TOHO CO.,LTD.)
(Kikka)
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