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11月16日〜21日まで中国で開催されていた展示会「チャイナハイテクフェア(CHTF 2016)」にて、展示されていたロボットがブースに突っ込んで怪我人が出る事件が発生していました。
ロボットは「Xiao Pang(直訳:小さいふとっちょ)」という名前通り、「R2-D2」のような見た目をした子供(4〜12歳)向けの教育用ロボット。中国警察の公式ブログによると、監視されていた同ロボットは突然故障したように動き出し、目の前のガラス製ブースを破壊。近くにいた通行人の男性を負傷させ、その男性は担架で運ばれたということです。
映画などでも出てくる有名な三大SF作家アイザック・アシモフの“ロボット工学三原則”の1つ、「人間に危害を加えてはならない」に抵触するような行動に少しゾッとしてしまいますが、その後の主催者の話によると、どうやらロボットの操縦者によるミスだったとのこと。後退を指示するつもりが前進させてしまったようで、真相は単純なヒューマンエラーだったようです。
それにしても、現場写真ではガラスの破片が近くのテーブルの上にまで散らばっており、ロボットの進む勢いも大きかったことが推測されます。何かほかの原因で勢い良くなったのかもしれませんが、ロボットの大きな力は利便性を高める反面、こうして安全を脅かす危険性もあるのを改めて感じる事故だったと言えるでしょう。
(宮原れい)
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