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JR西日本とKDDIは、VR(仮想現実)技術を活用した災害対策ツールを共同で開発。地震・津波など、自然災害の疑似体験が可能で、JR西日本では運転士向けの訓練に2017年4月より順次導入することを発表しました。
360度動画で撮影したオリジナルVR動画によって、災害時のリアルな運転士の視点を体験できるもので、YouTubeにてデモ動画が公開されています。
地震・津波発生疑似体験コンテンツ
視聴にはVR機器「HTC Vive」を使用し、訓練者(主に運転士)は手に持ったコントローラーで列車の停止・移動の操作が可能。訓練では対象者の視点を別画面に表示し、指導者がその行動をモニターして判断や行動について検証します。
また映像は、運転士が線路上の電柱標識などを肉眼で確認する必要があるため、VR動画素材としては最高レベルの「9K/60fps」で撮影を行い、その後最適なサイズ「6K/60fps」に圧縮して実装。実際の訓練として使用できるリアリティまで高められています。
別の動画では単純に体験のみでなく、避難出口や高台等が確認できる「最適行動の演習コンテンツ」も用意。撮影場所は、南海トラフ地震が発生した場合に約73キロの区間が津波で浸水し、さらに場所によっては10メートルを超える津波が襲うと想定されている紀勢線(新宮駅〜串本駅区間)が対象です。
避難行動の演習コンテンツ
JR西日本は、VRツールにより津波が起こる様子を疑似体験することで「運転士の判断力を培うことが可能となり、結果として、列車をご利用されるお客様の安全・安心につながると考えています」としています。
(宮原れい)
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