眠れなくなったり、仕事や勉強に集中できなくなったりと悩ましい頭痛。しかし、それを抑えるために月に10日以上、「イブ」「ロキソニン」といった鎮痛薬を飲むと「薬物乱用頭痛」が発生する可能性があるというツイートが話題になっています。
Twitter上では「ええっ!? ほぼ毎日飲んでる」「薬物乱用してた」と衝撃を受ける人が続出。この話が本当なのか、第一三共ヘルスケアに話を伺ってみました。
第一三共ヘルスケア広報によれば、薬物乱用頭痛のリスクは、鎮痛薬全般に言えること。同社の「ロキソニンS」シリーズのWebサイトにも「鎮痛薬の使用は月に10日まで」「誤った使い方をすると、鎮痛薬がかえって痛みを誘発し薬物乱用頭痛を引き起こす恐れ」と記載されています。
しかし、これは簡略的な説明の仕方で、正確には単一成分のもの(同社の市販薬では「ロキソニンS」「ロキソニンSプラス」が該当)は月に15日以上、複合鎮痛薬(ロキソニンSプレミアム)は月に10日以上飲むと過度な服用とされます。そうすると、痛みが収まるどころか、逆に薬物乱用頭痛に陥ってしまう可能性があるのだといいます。
その一方で「もちろん乱用は良くないですが、痛くなったときはすぐに飲んだほうが効果的」という話も。時間が経過すると痛みの原因物質が増加して効きにくくなるだけでなく、原因物質に対する感受性が高まり、より小さな痛みでも感じやすくなるとのこと。つまり、我慢はしないほうがいい、けれども、飲み過ぎるのもNGというわけで、バランスを取るのがなかなか難しそうです。
担当者は「薬の飲み方や対処方法について一番よくご存じですから」と薬剤師に相談することを推奨。そのうえで「用法・用量を守って、正しく使用するようにしてください」とコメントしていました。
(マッハ・キショ松)
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