2016年の2月にホステルを始めた時はサマーくんだけでしたが、6カ月ほど前にパンダくんが仲間に加わりました。
ホステル兼カフェの看板猫たちとあって、2匹とも客馴れしていて、なでられることにも抵抗はない様子。フレンドリーな2匹ではありますが、オーナーのチャーニンさん(34)に言わせると「サマーは自分からお客さんになでてもらうために近づいて行くなど活動的。パンダのほうはのんびりした性格」と性格は随分異なるのだとか。
筆者も実際に遊んでみると、結果は一目瞭然。遊ぼうと手を出すと「何やってんの?」みたいな目で見られてしまうパンダくんに対し、サマーくんは超ハイテンション。
しばらく滞在していても、ウロウロしているのはサマーくんだけで、パンダくんの方は常にのんびり過ごしてます。対照的な2匹ですね。
併設されている宿は、ドミトリーと呼ばれる他の宿泊者と部屋を共有するスタイルが主ですが、個室もあります。
内装もやはり猫づくしで、そこかしこに隠れている猫のイラストを探して楽しめます。共有スペースも、置ける限りベットを置く傾向があるバンコクにしては珍しく広々したスペースが用意されています。
海外の、しかも動物がいる宿となれば、清潔感を心配する人もいると思いますが、日本のホテルと変わらない感じ。それで一泊700〜800円なので、懐にも優しいですね。
2匹の猫たちはお客さんにも大好評です。この日「キャズホステル」を訪れていたマルタ島出身の男性は、「モダンで安くて過ごしやすい。なにより猫ちゃんたちが素晴らしいよ」と大はしゃぎ。「帰国したら絶対友人に勧めるよ」と満足そうな表情を見せていました。
チャーニンさんによれば「昔は一見さんの欧米人が多かったんですが、最近は日本や韓国などアジアのお客さんも増えてきました」とのこと。「来るお客さんの8割くらいは猫好きのお客さん。猫好きの間の口コミで広がってるのかもしれません」
最近はリピーターも増えてきて、中には猫たちが気に入ったあまり、タイにいられる1カ月丸々滞在したなんて人もいたのだとか。
日本とのつながりが強いタイでは、近年猫カフェや柴犬と触れあえる犬カフェなど、日本発祥の動物カフェ文化が少しずつ浸透してきています。日本人街などを中心に店舗数も増えてきており、人気を博しているのです。
しかしそんな中でも宿泊施設とくっついていて、その気になれば1日触れ合っていられる「キャズ」は特殊。海外に来たら観光地巡りを詰め込みがちだけれど、動物を触れ合ってのんびり過ごす日もあってもいいのかもしれない。ついついそんな気になって2週間も過ごしてしまった筆者なのでした。
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