メンチ切る前に2度見されそうな特攻服「ウィトゲンシュタイン特攻服」がかっこいいです。冷静に啖呵を切ってきそうな感すごい……!
投稿・制作したのは、写真家で美術家の飯島モトハ(@mochiunagi)さん。オーストリア出身の哲学者、ルートヴィヒ・ウィトゲンシュタインの代表作『論理哲学論考』をモチーフにした特攻服で、飯島さんの個展「デカい牛の デカい内臓」にて展示されています。
後ろ姿でその哲学書のタイトルを背負い、正面では「世界は起こっている事の総体である」「すなわち事実とは、諸事態の存立のことである」など、同書の命題がそのまま書かれた特攻服。どう見ても暴走よりも思考の二文字に魂燃やしてそうな、強い主張を感じるデザインとなっています。
「論理哲学論考」とは上記のような7つの主要命題(と多数の命題)からなり、哲学が思考できる限界・領域を明確に定義した上で、言語と世界の関係・問題について主張した著作。7つ目の命題「語りえぬものについては、沈黙しなければならない」が有名で、特攻服でも目立つ左右の腕部分に入れられています。
なお同書は前期のウィトゲンシュタインの論で、後期では死後に出版された著作『哲学探究』で示した思想、言語活動をゲームとして捉えた「言語ゲーム」が有名です。
前期・後期で問題の扱い方に違いがあり、飯島さんによると「企画段階では(特攻服の)表裏で前期後期の表現も考えました」とのことですが、分かりやすく前期に統一したそうです。ちなみに好みとしても「前期が分かりやすくて好き」ということでした。
Twitterではその斬新すぎる特攻服に「かっけええ!」「イカしてる」などの声が寄せられ、哲学者で『勉強の哲学』などの著作を執筆する千葉雅也さん(@masayachiba)も「ウィトゲンシュタイン特攻服ほしいなあ」とツイートするなど話題に。
個展「デカい牛の デカい内臓」は新宿眼科画廊にて開催中で、6月7日の期間まで実際に見ることができます。またウィトゲンシュタイン特攻服は15万円で販売も行っているので、気に入ったらその場で着て帰ることも可能です。
画像提供:飯島モトハさん
(宮原れい)
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