予定よりも早い出産により、未熟な状態で生まれてしまった子猫たち。一時はとても危険な状態でしたが、スペシャリストの看護により何とか一命を取り留めました。
子猫たちが保護されたのは、米ノースカロライナ州の郊外にある小さなシェルター。早産のため、肺機能や消化器官が十分に育っておらず、命が危ぶまれる状態でした。予定よりも5日早く生まれた子猫たち。猫の場合、1日は人の1週間に当たります。人に換算すると1か月以上早く生まれたことになり、生き延びるにはあまりにも小さすぎたのです。
この子猫たちには特別なケアが必要と判断したボランティアたちは、非営利団体National Kitten Coalitionのスペシャリスト、スーザンさんに助けを求めました。米国にはたくさんの動物シェルターがありますが、せっかく保護しても衰弱していたり、小さすぎて助けられないケースが多々あります。National Kitten Coalitionは、動物保護にかかわるスタッフやボランティアに技術指導し、生存率を高める活動をしているグループなのです。
その創設者でもあるスーザンさんのもとに運び込まれた子猫たちは、まさに瀕死の状態。体重は「Peterweets」(キジトラ)が51グラム、「Pattycake」(白黒はちわれ)は59.5グラム。およそ卵ひとつ分の重さです。大きさは、なんとリップクリームくらい。通常、85グラム未満で低体重とみなされるので、どれだけ2匹が小さかったのか分かります。
自力での呼吸もままならないため、スーザンさんは子猫たちを保育器の中に入れ、酸素吸入を施しました。消化機能が完全ではないため、ミルクは栄養価を抑えたもの。子猫たちは小さな体にもかかわらず、毎日必死でミルクを飲みました。その姿はまるで、何かと闘っているようだったとスーザンさんはFacebookで語っています。
1週間後には2匹の体重は113グラムと約2倍に増加。体重が増えるとともにすくすくと育ち、2カ月後にPeterweetsはほぼ標準サイズにまで大きくなり、Pattycakeも順調に成長し続けました。
一時は生きることも危ぶまれた2匹ですが、今ではすっかりやんちゃな子猫になりました。もうじき里親を探すこともできるそうです。せっかく一緒に頑張って生きてきたのだから、できることなら2匹そろってすてきな家族と暮らせるといいですね。
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