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ゴキブリ対策完全版! 人類 VS ゴキの戦いに終止符を打つ「殲滅法」をアース製薬に聞いてきた(3/4 ページ)

夏が勝負。

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筆: 事実だったのか……。人類が奴らを撲滅できないのは、それが理由なんでしょうか。

ア: カンタンに言うとこうです。強力な薬剤でほぼ全滅する→大半は死ぬが、突然変異的な生命力を持った個体がまれに生き延びる→そいつが子孫を残す→そのDNAを持った個体が増殖する→既存の殺虫剤が効きにくくなる……というサイクルが起きています。

筆: ということは、現代のゴキブリは30年前の奴らよりも進化し、強くなっているといえますよね。当時の殺虫剤では現代の奴らに立ち向かえない?

ア: 効果がなくはないでしょうが、威力は確実に落ちますね。よって薬剤も日進月歩で進化しているんです。それも、ただ殺傷能力だけが高いと人体に悪影響なので、人体には影響がなく、しかしゴキブリは確実にたたきのめせるような薬剤を開発しています。

筆: それでいうと、「プロ」と書かれたこの製品はさぞかし強力なんでしょうか。

ア: アース製薬が誇る最強ウェポンです。いわゆるプロ仕様ですね。


「アースレッドで効き目最強」こと「アースレッドプロα

筆: プロ仕様って言葉がカッコよくて、頼もしい。

ア: 主に飲食店で使われているタイプで、チャバネゴキブリを殺すのに適しています。

筆: えっと、飲食店は一般家庭とは種類が違うんですか?

ア: 飲食店にはチャバネゴキブリが、一般家庭にはクロゴキブリが生息していることが多いです。多いというか、チャバネはまず家庭では見かけません。

筆: 確かに家で目撃するのはクロゴキブリばかりだ。チャバネゴキブリを見た記憶が人生でない。

ア: でしょう? どうやらすみ分けが起きているらしく、飲食店向けというのはチャバネゴキブリ対策の物を指します。チャバネのほうが繁殖サイクルが短く、抵抗力をつける進化も早い。よって、殺しにくいのはチャバネです。

筆: クロゴキブリのほうが大きいですが、サイズと生命力は比例しないんですね。

ア: そうなんです。小さいからといって、ヤワじゃない。

筆: 日本にはこの2種類しかいないんですか?

ア: 沖縄にはよりサイズの大きいワモンゴキブリが生息していますが、ほぼチャバネとクロの2種類と思ってもらって差しつかえないでしょう。

筆: 煙で一網打尽にする回数は、年3回が理想って話だったじゃないですか。繁殖期の4〜5月、活発期の7〜8月、冬前の10〜11月だと。これ、それぞれの時期に存在しているであろうタマゴにも効くんですか?

ア: 残念ながら、タマゴには効かないんです。

筆: なんですと……。

ア: 親は殺せても、抱えているタマゴは生き延びて、孵化することがあります。

筆: ……じゃあ煙タイプでいくら殺しても、エンドレスじゃないですか。さっきプロ用だって言いましたよね! 最終兵器って断言しましたよね! 映画「エイリアン2」の終盤でエイリアンのタマゴ畑がズラ〜〜〜って床一面を覆っているシーンがあるじゃないですか! でもって「くぱぁ……」って開いて中からフェイスハガーが飛び出してくる、トラウマになりそうなグロいシーンがあるじゃないですか! あれですか! あれが未来永劫繰り返されるんですか! 人類はただ指をくわえてタマゴが孵化するのを見ているだけなんですかっ!

ア: 落ち着いてください。対策はあります。煙で成虫を壊滅させた2〜3週間後にリピートするんです。つまり、一次攻撃では殺れなかったタマゴが孵化し終わったたタイミングで二次攻撃をしかけ、幼虫を撲滅させる……!

筆: !!

ア: 短いスパンで2回行えば、まあ完璧でしょう。

「寒さで凍死」は可能?

筆: これまた別の都市伝説なんですが、真冬の厳寒期に家中の窓を開けて数時間そのままにしておくと、寒さで凍死させられると聞いたことがあります。ソースはネット掲示板なので信ぴょう性がイマイチなんですが。

ア: ……まあ、考え方は間違ってはいないですが、対策としては甘い。家中を隅々まで零下近くに保つのって意外に難しくて、電化製品がオンのままなら暖かい場所があるので、そこに逃げ込まれるだけです。

筆: 逃げ道を断っているわけではないのか。

ア: それをして人間が風邪をひいたら本末転倒ですしね。苦労のわりに報われません。例えば、ゴキブリに熱湯をかければ死にます。だからといって、それやります? 熱湯を用意する時間と手間、ピンポイントで熱湯を浴びせる技術、床や畳がお湯びたしになる……どう考えても効率悪いでしょう。

筆: ですね。できる気がしない。だからプロの製品に頼ったほうがいいってことか。

ア: そういうことです。

筆: ちなみにスプレー式殺虫剤って、「どれくらいの秒数をかけ続ければいいのか問題」があって、シューッとかけても逃げていくでしょ。待て〜〜〜って追いかけながらかけるんですけど……。

ア: 逃げ切られてしまうこともある?

筆: ええ、逃げられると、どこかで息を吹き返しているのではないか、逆襲しに来るのではと怖くて夜も眠れません。

ア: 十分にかけないと、息を吹き返すパターンはあります。それ、ゴキブリ専用の殺虫剤じゃないのでは?

筆: あ、そうです。蚊とかハエとか全般的に効く汎用タイプです。

ア: 専用タイプの方が効果が高いです。ゴキジェットプロだと一撃で仕留められます。パッケージには5秒って書いてありますが、2、3秒でまず動きを止めてしまいます、よって逃げられない。

筆: それは心強い。これまでは逃がしたくないがために、1分くらいこれでもかって浴びせ続けて、自分が殺虫剤にまかれてむせ返ることもあったし。

ア: こっちの「ナチュラス」は零下85度で凍らせるタイプ。体温を瞬時に奪って動きを止め、天然ハッカ油で息の根を止めます。


−85度の冷撃と天然ハッカ油でしとめる「ナチュラス 凍らすジェットゴキブリ秒殺

筆: ダブル攻撃だ。かっこいい。

ア: 水に吹きかけると、あっという間にシャーベット状になりますよ。もちろん、食べてはダメですが。

筆: 天然ハッカ油って効くんですか?

ア: 効きますよ! それに人体には害がないよう作ってあります。最近はペットや小さいお子さんへの影響を気にされる方もいらっしゃいますので、安全、安心志向が殺虫剤にも求められていますね。

飼育施設

筆: ところで、殺虫剤メーカーさんは害虫の飼育施設とか、実験場をお持ちですよね。足を踏み入れたいとは思いませんが、こぼれ話があれば聞かせてもらえませんか……?

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