テープ起こし専門のライター集団「ブラインドライターズ」。その名の通り、メンバーのほとんどが目に何らかの障がいを抱えていますが、その分聴力や余りある熱意で原稿のクオリティーを担保しています。2014年末に「ブラインドライター」としてデビューした松田昌美さんを皮切りに、2017年5月には姉妹サイト「ブラインドライターズ」も誕生。松田さんに続けとばかりに、新たに3人がブラインドライターズとしてデビューを飾りました。
ねとらぼでは「ブラインドライターズ」に所属し、ライターとして活躍する小林直美さんと、同業務の運営に携わる和久井香菜子さんに取材しました。ブラインドライターとして取り組んできた中で見えてきた手応えと難しさ、そして今後の展望について語っていただきました。
ブラインドライター・小林直美さん&運営・和久井香菜子さんインタビュー
――「ブラインドライター」ブランドを立ち上げは、和久井さんと松田さんの出会いがきっかけだったそうですね。
和久井 私自身ライターとして活動しているんですが、8時間のインタビューを2週間で1冊の本にしてくれというむちゃな案件があったんです。もう死ぬかもと思って。まずテープ起こしが大変で、どうしたものかと頭を抱えていたら、知人から「1人いい子がいる」と紹介されたのが松田さんでした。
――最初は完全に依頼主としての発注だったんですね。
和久井 頼んだら本当に自分よりクオリティーの高いものが上がってきてびっくりしました。これはいいと思って、それからしばらくインタビューがあったときにはテープ起こしをお願いしていました。でも私からの案件だけでは彼女が食べていけるほどの原稿料にはならないので……。
それならいっそ外部に営業したほうが良いなと思って、声をかけさせていただいたのが守山菜穂子さんでした。守山さんはブランドコンサルタントをやられている方で、そのノウハウを駆使したサイトを2014年末に公開したところ、Facebookなどでシェアされて、依頼数が一気に増えたという感じですね。
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