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バトルロイヤルゲーム「PUBG」Steamにて大量の“レビュー荒らし”が発生中 中国版への広告導入が引き金か

ほとんどのレビュアが口をそろえて「広告」について言及している。

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 先日、Steamのレビュー機能がユーザーの抗議の場として利用される、いわゆる“レビュー荒らし”の実情についてお伝えしたが、今度はSteamでの同時接続プレイヤー数1位に登り詰めた大人気バトルロイヤルゲーム「PLAYERUNKNOWN’S BATTLEGROUNDS(以下、PUBG)」がその標的となっており、コミュニティーは大きく揺れている(関連記事)。


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 上の画像は、本稿執筆時点でのSteamレビューの統計データグラフである。このグラフ表示機能は、レビュー荒らしへの対策として先月から導入されたもので、そのゲームに対して日々どれだけの好評・不評のレビューが投稿されているのかが一目瞭然だ(関連記事)。これを見ると、好評・不評ともにほぼ一定した割合かつ一定したレビュー数が連日投稿されていたが、9月29日から突然大量の不評レビューが投稿され始めたことが分かる。

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 不評レビューの内容を見てみると、ゲームの最適化が十分でないことや、サーバにつながりにくい状況を指摘する声、ストリームスナイプ(ゲームプレイ配信を見て、配信者の位置を割り出す行為)を理由にBANされぬれぎぬだと主張していたりとさまざまあるが、圧倒的に多いのは中国語による投稿だ。そしてほとんどのレビュアが口をそろえて「広告」について言及している。直近のアップデートを境に、ロビー画面に広告が表示されるようになったというのだ。基本プレイ無料ゲームならまだしも、買い切り型のゲームとして有料販売されている「PUBG」に広告を導入したことへの不満がSteamレビューでの抗議に結びついた理由のようだ。そして悪いことに、その広告の内容が火に油を注いでいる。

 その広告は中国国内でしか表示されていないのだが、特定の製品を宣伝しており、ゲーム向けのレンタルVPNで高速な接続をうたっているという。「PUBG」においては、中国国内のサーバに接続すると大きなラグが発生するため、中国人プレイヤーの多くはVPNをレンタルしてプレイしている状況がある。そこにレンタルVPNの広告を打つことはある意味理にかなっているとはいえるが、問題はこれがただの広告ではなく、ゲームに統合されている疑いがあることだ。


PUBG 中国版ロビー画面。画面上部の黄色の部分が広告で、左側のサーバ選択メニューの1つに広告と同じロゴが付いている Image Credit: esports.ifeng.com

 コミュニティーサイトRedditへの報告によると、この広告が導入されたアップデート以降、中国国内の「PUBG」プレイヤーはほかのVPNサービスでは接続エラーやネットワークラグなどによりゲームがまともにプレイできなくなり、宣伝されているレンタルVPNが唯一の選択肢となっているという。また、広告導入に合わせてそのVPNサービスのレンタル料金が値上げされたという報告もある。これがISPなど外部の企業が主導した行為であれば怒りの矛先はまた別の方向に向かっていたかもしれないが、広告はUIに統合されているため、開発元のBlueholeの意向のもとおこなわれたと判断され、Steamでのレビュー荒らしにつながったわけだ。

 「PUBG」がレビュー荒らしに見舞われるのは今回が初めてではなく、2017年8月にマイクロトランザクションのテスト運用を始めた際にも多くの不評レビューがSteamに寄せられた。しかし、今回の不評レビュー数はその当時をはるかに超えていることが先に掲載した統計データグラフからも明らかだ。レビュー荒らしが発生すると、対抗するように好評レビューも増える傾向にあるが、今回はそれをも圧倒する規模となっている。今回の件について、今のところ公式な声明は出されていないが、Blueholeは遅かれ早かれ何らかの対応を迫られそうだ。

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