「白杖を持った方が助けを求めていたので、駆け寄って声をかけ、目的地まで案内した。Twitterで知った知識が本当に役立った!」というツイートが話題となっています。どんな知識が役に立ったのか、投稿者に詳しく聞くとともに、その知識は正しいのか日本盲人会連合に取材しました。
投稿者に聞いたところ、Twitterで得ていた知識は、
- 助けを求めるときは白杖を上げている
- 案内者は横に立ち、片腕を折り曲げて、ひじを持ってもらう
- 目の不自由な人は「頭の中に地図がある」ので、混乱させないように直角に曲がる
の3つ。「誰かお願いします」と声を上げていることに気づいたので、白杖を上げていたわけではありませんでしたが、腕の貸し方、直角に曲がるという知識はとても役に立ったとのこと。特に「頭の中に地図がある」ということが実感でき「すごい!」と感動したそうです。
日本盲人会連合に取材したところ、これらの3つの知識は全て正しいそうです。助けて欲しいときは、白杖を顔の高さまで上げることは同法人でも啓発しています。やる人とやらない人はいるものの、白杖を上げている人がいたら、助けを求めているサインだと思って欲しいとのことです(関連記事)。
また「案内者が横に立ち、片腕を折り曲げて持ってもらう」のも正しい知識。自然に横並びしてひじのあたりを持ってもらい半歩前を歩くのが良く、前から手をつかんで引っ張ったり後ろから押したりすると不安を感じさせてしまうので、絶対にやらないで欲しいとのことでした。
「直角に曲がる」というのも一理あるとのこと。目の不自由な人は、白杖を使って単独歩行をする前に「頭の中に地図」を作り、白杖があっても「頭の中に地図」がない初めての土地は1人で歩くことができません。まずは誘導してもらって、車の音や道路の看板、点字ブロック、店舗が流す音や街の雰囲気などあらゆる情報から自分と周囲の環境を結び付け、今自分がどこにいるのかを把握する訓練をします。その情報をもとに「頭の中に地図」を完成させていきます。
誘導されるときは、自分の腕を直角にして案内者のひじをつかむのが理想と教えられるそうです。その持ち方であれば、下り坂であれば自分のひじが鈍角になり、上り坂や上り階段であれば鋭角になります。こういった腕からの情報も使っているそうです。「直角に曲がる」というのは、中途半端な角度よりも分かりやすいものです。案内するときにだらだらと曲がらず、直角に曲がった方が、より分かりやすくなるそうです。
他には、案内しながら周囲の状況を説明すると良いとのこと。段差だけではなく「コンビニを通過しましたよ」などいろんな情報を話ながら案内しましょう。目の不自由な人でも、単独で歩いている方はある程度周囲の状況を理解できている方です。それでも、混雑している場所や駅のホームなどは危険が伴うもの。こういった場所では、安全のためにより声かけして欲しいとのことでした。
(高橋ホイコ)
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