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JR松山駅の名物駅弁「醤油めし」を手掛ける鈴木弁当店が事業停止。これにより、同駅から駅弁販売店がなくなることが明らかになりました。
鈴木弁当店は、1870年創業の料亭を前身とする老舗弁当業者。松山駅との関わりは深く、同駅での駅弁販売が始まったのは1938年(当時は国鉄)で、特に1960年から提供している「醤油めし」は、松山名物として知られています。
「醤油めし」は松山市の郷土料理を駅弁にしたもので、山菜やしいたけ、たけのこ、錦糸卵などが、しょうゆ味の炊き込みご飯に盛り付けられています。松山市が運営するWebサイトでは「『醤油めし』と聞いて、具だくさんの炊き込み御飯を思い浮かべるのは松山人」と解説されており、JR松山駅を利用する観光客のみならず、地元の人々にも愛されていたことが伺えます。
しかし、東京商工リサーチによれば、鈴木弁当店は近年、JR松山駅の利用者減などか減収しており、先行きの見通しが立たないことから事業継続を断念。これに伴い、「弁当を購入できるのは、セブン-イレブン Kiosk松山駅店のみになる」(JR四国)といいます。
また、同店にも取材したところ、「セブン-イレブンの弁当や愛媛県のおみやげ品などは販売しているが、駅弁は取り扱っていない」とのこと。昭和期から長年にわたって、「醤油めし」で親しまれてきた鈴木弁当店の事業停止によって、JR松山駅から駅弁を買える場所がなくなってしまった形になります。
なお、ねとらぼ編集部はJR松山駅に対しても、今後の対応などについて取材を試みています。
(マッハ・キショ松)
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