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見た目はスーツ、実は作業着 「ワークウェアスーツ」はなぜ生まれたか(2/2 ページ)

「スーツの代わりに着たい」という声もあがるなどさまざまな反響が。開発元に聞きました。

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最初は反発もあったが……

 完成したワークウェアスーツを社内で導入したところ、当初は「毎日洗わなくてはならない」「髪形に気を遣わなければいけない」と8割の社員から前の制服に戻してほしいという意見が出たそうです。

 しかし1〜2カ月後には動きやすさを評価する声が上がり、着替えずに帰れるようになった、洗濯が楽になったなどのポジティブな意見が多く出てきたといいます。また社員の髪形も変わって身だしなみを気にするようになり、作業車の中がきれいになり、利用客のアンケート評価も上がったとのこと。

賛否さまざまな反響

 ネットではワークウェアスーツに対しさまざまな反応があり、デスクワークをしている人の「スーツの代わりに着たい」という声も多く見られました。今後「スーツの代替」となる商品を展開する可能性について聞いたところ、「現状のラインアップも、スーツの代わりとして使用したいというニーズを想定しています」との回答。実際にオアシススタイルウェアの営業スタッフも、スーツ代わりに着用している人が多いとのこと。また、既にさまざまな要望が寄せられており、裾にしぼりのないストレートパンツや他の色の製品も検討中としています。

 同製品に対しては「いいアイデア」「欲しい」など肯定的な声がある一方で、「人手不足を解消するには労働環境を改善するべきでは」といった厳しい意見もみられ、反応は賛否両論。こういった反響についてどう受け止めているのかも聞きました。

 「さまざま活発なご意見をいただきありがたい限りです。確かに、そもそもの労働環境改善が重要だというご意見はもっともです。その上でさらなるイメージアップやサービス意識の向上を図りたい場面で、ご活用いただけるのではないかと考えています」(オアシススタイルウェア)

 また同社は、工事現場や高所での作業などでは、従来の作業着の方が機能的で価格も安いので適しているという意見もあり、ワークウェアスーツが向く現場とそうでない現場があることも認めています。ワークウェアスーツが有効活用できる場面として、軽微な作業、あまり大幅に汚れない現場、接客・サービスや営業要素のある現場、従来スーツを着て作業を兼務しているケースを挙げています。

 「正直賛否もありますが徐々にひとつずつの小さな事例を積み重ねて、少し現場作業員の意識が変わった、お客様の評判が良くなった、そして採用したいと思える人材からの応募が増えた、といった事実を積み上げて業界を全体を少しずつ変えていきたいと考えてます」(同社)

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