最近、マジックを勉強しようと思って教室に通っています。そこで先日、メンタルマジック風のトリックを教えてもらいました。ある生徒さんは「メンタリストってヤバいですよね! そういうマジックって、どれくらいあるんですか?」と質問していました。
わたしもマジックに触れ始めたころ、メンタルマジックに関する道具や資料を集中的に集めていたことを思い出します。今回はなるべく手軽にメンタルマジックを演じられる道具6つを紹介してみましょう。
「ありえないんだけど、ありえるかも」がポイント
マジックといえば、「選ばれたカードを当てる」だとか、「コインが現れたり消えたりする」だとか、はたまた「空中から鳩が出現する」とか「箱の中にいたひとが消えて、別のところから現れる」だとか、例えばそういう現象を思い浮かべるのが一般的ではないでしょうか。
それに対してメンタルマジックはずいぶんと性格が異なっていて、「見えないはずのものが見える」「心に思っただけのことを見抜く」といったように、一般的なマジックよりも「魔法じゃないんだけど、超自然的にみえる」、つまり、「ありえないんだけど、ありえるかも」と感じられる現象が多くあります。
よくあるマジックよりもメンタルマジックの方が、現象に派手さはなくても、それだけにかえって心に響くように感じられるのかもしれません。
最近は「メンタリスト」や「メンタリズム」といったことばがずいぶんと一般化して、メンタルマジックの認知度もあがりました。それに伴って、マジックをしたいと考えるひとの中でも特に、「メンタルマジックをしてみたい」と思うひとが多くなったように感じられます。
なるべく自然な道具で演じたい
そもそも、メンタリストだとかメンタリズムだとかメンタルマジックだとか、そういったことばが含意するところを明らかにするのは結構難しくて、わたし自身、きちんとした定義ができていません。が、この記事では、読心術や予言のように、超自然的で精神的な現象のマジックのことをメンタルマジックと呼ぶことにしましょう。
しかし、例えば「選んだトランプのカードを手がかりもなしに当てる(読心術)」だとか「選ばれるトランプを先に示す(予言)」という現象があったとして、それは「メンタルマジック」と認められるでしょうか? おそらく、それ以前に「カードマジック」としての印象が強すぎて、メンタルマジックという受け取られ方はしないのではないかと思います。
つまり、メンタルマジックでは、「マジック要素の強いもの」はなるべく避けたほうが良いようです。
一方で、見たことのない奇妙な道具で読心術や予言の現象を演じられても、観客は道具に気が向いてしまいます。もちろん、そういった道具が功を奏することもあるのですが、そのためには越えなければならないハードルが高く、かつ多くあって、メンタルマジックを始めよう、というひとには向かないでしょう。
そういったわけで、メンタルマジックを演じるのであれば、道具はなるべく手品要素の低いもので、かつ身近にあるものを用いるのが良いように思います。
以下、こういった内容を踏まえて、入手しやすく、かつ演じやすいメンタルマジックの道具を紹介します。
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