奇跡の魔方陣 〜なるべく頭が良いようにみられたい〜
まず紹介するのは、テンヨーの「奇跡の魔方陣」です。
演者は観客に、2桁の数字がいろいろ書かれた紙を見せ、1つを選んでもらいます。例えば、「41」が選ばれたとしましょう。演者は4×4のボードに数字を書き込んでいきます。このボードを見ると、タテ・ヨコ・ナナメの合計が「41」になっています。さらに四隅の数字を足しても「41」です。このように、演者は観客の選んだ数字を使って魔方陣を作ってしまいます。
テレビでも似たような演技をしているのを見たことがあるひともいるのではないでしょうか?
道具としては、数字の書かれた紙、4×4のボード、ペン等、すぐに演技ができるように全てそろっています。そして、この商品が恐ろしいのは、紙もボードもペンも、自分が普段使っているものでも演技が可能である、ということです。会議室のホワイトボードとペンでも演じることは可能でしょう。
メンタルヤーン 〜なるべく簡単に心を支配したい〜
次に紹介する道具は「メンタルヤーン」。観客が思い浮かべたものをノーヒントで当てる道具です。
演者は観客に複数のことばの書かれたカードを渡します。観客は1枚のカードに書かれたことばを記憶しますが、もしかすると視線やカードを見ていた時間などで、どのカードのことばを覚えたのか、演者に分かってしまうかもしれません。そのため演者は、さらに別のカードを何枚か観客に渡し、さきほど記憶したカードから連想するものを、新たに渡されたカードから選びます。
演者は何の手がかりもなく、観客が思ったことばを当てます。
発表されたのは10年以上も前で、この道具もそろそろ知っているひとが少なくなってきました。そういう意味では、今が使いどきかもしれません。
ラリー・ロック 〜なるべく変わった演技をしてみたい〜
錠前に関連するメンタルマジックはいろいろあるのですが、わたしが見た中で最も完成度が高いと感じられたのが、この「ラリー・ロック」です。
演者は観客に4桁のナンバーロックを渡し、ロックされていることを確認してもらいます。そして、観客に好きな4桁の数字を言ってもらいます。なんと! その数字がロックを解除する数字だったのです。試しにほかの数字にしてもらいますが、その数字ではあけることができません。
演技の様子はリンク先にありますので、そちらで確認してみてください。
これは演者側の都合というか、アピールポイントなのですが、演者はナンバーロックを観客に手渡したあと、観客がロックを解除するまで、それに触りません。つまり、番号を聞いたあと、なんらかの手を加えるチャンスはない、ということです。
それと、うまく見せるにあたっては少し、演技力が必要になる場面があります。
上にも書いた通りですが、メンタルマジックでは、なるべく手品色の薄い道具の使用が望ましいと思います。そういう意味では、ナンバーロックは日常的なものですから、条件を満たしています。ただ、普段から持ち歩くものではありませんので、なんらかの理由付けは必要になるかもしれません。
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