ゲーム攻略本「ファイナルファンタジータクティクス大全」に、とてつもない事実が発覚してしまったのではないかと一部の界隈がざわついています。5月19日の公式ニコニコ生放送で、現スクウェア・エニックス社員前廣和豊さんが当時「資料にうそをいれた」と発言したのです。えええぇぇぇっ!?
「ファイナルファンタジータクティクス大全」は、現Gzブレインが発行するゲーム雑誌「ファミ通」から1997年に出版されたもの(執筆編集は編プロ「JK VOICE」)。名前の通り「ファイナルファンタジータクティクス」の攻略本なのですが、誤植や間違いが多いことから一部では“黒本”と呼ばれたりもしています。
【訂正:2018年5月21日15時30分 初出で2000年発売と記述しましたが、正しくは1997年発売でした。合わせて記事タイトルを修正いたしました。お詫びして訂正いたします。】
このなかでも特に有名かつ悪名高い間違いが、「エルムドア」というキャラクターから盗めるという珍しい装備品に関する記述。このゲームでは敵から装備品を盗もうとすると成功率が表示されるのですが、“黒本”内では以下のように書かれているのです。
いずれも盗める確率は0パーセントと表示されるが、このゲームでは小数点以下を切り捨てているため、実際は小数点以下の確率で盗める。
気が遠くなるほど低い確率だがゼロではない。
しかし、実際は絶対に盗めないように設定されており、成功率は小数点以下など存在しない「0%」。にもかかわらず、当時これを読んだ読者の一部は信じてしまい、絶対に成功しない「盗む」を延々と繰り返し膨大な時間を無駄にしてしまいました。
しかも、他のページでは「絶対に盗めない」とも書かれていたり、この「エルムドア」装備に関する内容自体にも本の中でブレがあります。こういったこともあり“黒本”は、「どこを信じていいのか分からない」という不名誉な評価をくだされてしまったのです。
が、2018年になってまさかの急展開が訪れました。今回驚きの発言が出たのは、「ファイナルファンタジーXIVプレゼンツ『ファイナルファンタジータクティクス』実況プレイ Part 2」のなかでのこと。
この放送では“黒本”を見ながら実況プレイを進めていたのですが、「エルムドア」戦の前まで来たところで、「小数点以下の確率で〜」の話が話題に上がりました。その流れで「“黒本”の内容に間違いが多い理由」を聞かれ、「言っちゃっていいの?」と同席していた前廣和豊さんが以下のように語ったのです。
当時攻略本て、開発側が(攻略本発行元のために)資料を出すじゃない。それをまるっと検証もせずに(掲載を)やってたところがいっぱいあったわけ。どことは言わないけど。それにイラッとしたゲームデザイナーの某伊藤さんがですね、うそを入れた。
“うそ”の部分は検証すればすぐに分かるような内容だったとのことですが、結局そのまま載ってしまったとのこと。これらの発言は「内容に間違いが多い理由」なので、「小数点以下〜」の部分も当てはまるのかははっきりとしません。ただし、内容の間違いの内、どれかにスクウェアが仕込んだ“うそ”が入っているとみて間違いなさそうです。
さすがに予想外だったのか放送内では「大丈夫これ?」「意外にやばい話なんじゃないの?」「これドワンゴで放送してるんだけど(笑)」(Gzブレインとドワンゴはどちらもカドカワの子会社)とややざわついた空気に。
同席していた「ファイナルファンタジータクティクス」生みの親である松野泰己さんは、「編プロも締め切りとか大変だから」「もう20年前だし」とフォロー。コメントは大量の草(「w」、笑い)が流れ、「マジかよ」「驚愕の事実」「伊藤さん……」「ユーザーのことも考えて」「神回」と大盛り上がりでした。
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