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米携帯キャリアVerizonが、カリフォルニア州の山火事の対処にあたっていた消防局に通信制限を課し、活動を阻害したと指摘されています。同社は「ミスだった」と謝罪しました。
この問題は、ニューヨーク州検事総長が、ネット中立性(※)をめぐる訴訟で提出した文書によって明らかになりました。Verizonは、政府機関向けのデータ定額プランに加入していたサンタクララ郡消防局に対し、通信量が規定に達したことから回線速度に制限かけました。消防局から、火事への対応に支障を来しているという連絡を受けても制限をやめなかったと記されています。
※「ネット中立性」とは、通信事業者がネット上のコンテンツを中立的に扱わなければならないというもの。米国では2017年にネット中立性を守るための規制の撤廃が決定された。
ニューヨーク州検事総長は、この問題はネット中立性(※)が撤回された弊害としていますが、Verizonは謝罪文で「ネット中立性や訴訟とは関係がない」と否定。「緊急事態では速度制限を撤廃する慣行がある」「顧客から連絡があったときに制限を解除するべきだった」「カスタマーサポートのミスだ」と説明して謝罪しています。
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