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厚生労働省は12月11日、流行している風疹の感染拡大を防ぐため、2019年から3年間39歳〜56歳の男性を対象に風疹の予防接種を原則的に無料とすることを決定しました。
厚生労働省の健康局によると、まずは現在体に免疫があるかどうか調べる抗体検査を受けてもらい、免疫がなかった場合にワクチンを接種する方針。抗体検査とワクチンの接種を無料とするかどうかは、各自治体の判断となります。
風疹の流行を受けて国民全体として免疫をあげて流行拡大を防ぐために、これまで公的に無料で予防接種を受けられる機会が無かった30代〜50代男性に実施するもの。明確にいつから実施するかは未定です。
風疹は、風疹ウイルスによって引き起こされる急性の発疹性感染症。感染すると約2〜3週間後に発熱や発疹、リンパ節の腫れなどの症状が現れ、大人がかかると高熱や発疹が長く続いたり関節痛を認めるなど、小児より重症化することがあります。また免疫が不十分な妊娠20週ごろまでの女性が感染すると、眼や心臓、耳等に障害をもつ(先天性風疹症候群)子どもが出生することがあり、決して軽視できない感染症です。
免疫がない集団においては1人の患者から5〜7人に移すなど強い感染力でも知られ、2018年には7月下旬ごろから関東地方を中心に患者数の報告が増加しており警戒が強まっていました。厚生労働省は2018年から、風疹に関する特定感染症予防指針を改正・適用。定期的な予防接種、妊娠可能女性とその家族への予防接種を推奨するなどし、2020年度までに風疹排除の達成を目指しているといいます。
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関連性を示した研究論文は2010年には英医学誌「ランセット」に正式撤回されており、その論文の中心人物が映画の監督を務めていました。