「パラ卓球選手は卓球台をどう感じるか」を具象化 車イスに乗ると卓球台がすごく長く感じる!?
この卓球台には、「不自由はある。不可能はない」という選手達の思いが詰まっています。
日本肢体不自由者卓球協会は、パラ卓球(障害者卓球競技)選手が卓球台をどう感じるかを具象化した卓球台「PARA PINGPONG TABLE|カタチにとらわれない卓球台」(以下、パラ卓球台)を製作しました。特設サイトを開設し、製作過程を収めたプロダクトムービーを公開しています。
パラ卓球はパラスポーツの中でも稀なことに、さまざまな障害のある選手が混在し同じ台で競い合い、卓球台に対する感覚も選手ごとに違います。パラ卓球台は、選手ごとに違う卓球台への感覚を具象化したものです。
例えば、茶田ゆきみ選手は車椅子でプレイします。車椅子では前後左右の動きが限られるし、ネット際のボールはどんなに手を伸ばしても届きません。そのため茶太選手は、卓球台にとても奥行きがあると感じているそうです。
岩淵幸洋選手は左足の踏ん張りが利かないため、彼から見たパラ卓球台は左サイドのカドが遠くなっています。また彼の左足はステップの反動に耐えることが難しいため、一度右側に踏み込んだら元のポジションに戻りづらいとも感じています。
八木克勝選手は手を伸ばすことができません。手でカバーできない分は足でカバーしますが、手前や左右のボールには届かないため、卓球台が大きな丸になっているように感じるそうです。
パラ卓球では障害による弱点を攻めるのがセオリーで、それに伴う駆け引きがあると岩渕選手。今回紹介した卓球台からも、競技としての面白さが伝わってくるのではないでしょうか。
日本肢体不自由者卓球協会は、パラ卓球台を実際に体験したい商業施設や学校を募集しています。パラ卓球特設サイトで問い合わせを受け付けています。
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