「学校へのスマホの持込み」に保護者の半分以上が反対 明光義塾が小中学生のスマホ事情を調査
「緊急の時の連絡手段に必要」という賛成の声と、「トラブルの原因になる可能性がある」などの反対の声とで意見が分かれています。
学校へのスマホの持込みに関して賛成か反対か――小中学生のスマホ事情を「明光義塾」を運営する明光ネットワークジャパンが2019年3月4日〜3月7日までの期間、子どもが小学4〜6年生の保護者380人と中学生の保護者380人、計760人の保護者を対象に行ったインターネット調査の結果を発表しました。
先日、文部科学省が見直すことを明らかにした、現在“原則禁止”となっている学校へのスマホの持ち込みについてどう思っているか聞いたところ、小学生高学年の保護者では賛成が28.7%、反対が60.5%。また中学生の保護者では賛成が40.8%、反対が47.9%と、全体として反対派が多いことが明らかに(合計では反対が54.2%)。
賛成派の理由では「緊急の時の連絡手段に必要だから」が最多。反対派の理由では「トラブルの原因になる可能性があるから」が最も多く、次が「学業の妨げになるから」でした。反対派の回答の中には「いじめの原因にもなるし、携帯なくても何かあれば学校から連絡が来るから必要ない」という声や、「普段から緊急時にはある程度自分で判断する力を育てることの方が重要と思うから」といった声が寄せられたとのこと(どちらも中学2年生の保護者の声)。
またスマホの所有率に関しては、小学生高学年で40.8%、中学生で72.4%がスマホを持っているという結果が出ています。ちなみに家庭内のルール・約束事は、多い順に「利用アプリの制限」「利用時間の制限」「(食事中など)ながらスマホの禁止」。回答の中には「自分の部屋には持ちこまない」や「SNSに投稿しない」「夜9時までしか使えない」などもみられました。
スマホが原因のトラブルに関しては、「よくある」が12.3%、「時々ある」が45.8%と、スマホを所有する子どもの保護者の半分以上が経験しており、具体的には「勝手に動画アプリにアップしていた事」「何時間でも使い続けてしまった事」「勝手にゲームに課金」などがきっかけとなっているようです。
子どもの学業に与える影響としては、ポジティブな意見が10.8%で、「利用するアプリの内容によると思う」と回答した保護者が23.8%。影響を与えないと回答した13.3%の人を除くと、それ以外の52.1%の保護者はアプリの内容にかかわらず「悪い影響を与える」と危惧しているという結果が出ており、「ネット情報をそのまま信じるようになってしまう恐れがある」という意見もみられました。
※明光義塾調べ
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