連載:女子高生、「はじめてのPC」を買う
スマホファースト世代の女子高生(JK)がPCの必要性に迫られたとき、彼女は何を基準に機種選択し、どう使うのか? ひょんなキッカケからノートPCを持ったJK(17歳)とその父の二人三脚を描く、デジタルライフドキュメンタリー。
前回までのあらすじ
17歳になる娘は正真正銘のネット世代。情報ソースの信頼度ナンバーワンはインターネットと断言し、新聞・雑誌は読まず、「ラジオはオワコン」と言い切って父を驚かせた。SNSはあまり信用せず、広告っぽい情報からは距離を置くなど、ネットリテラシーもそれなりに身についているようだが……。
父(47歳)の私は、高校生はネットをもっぱら「遊び、おしゃべり、暇つぶし」に使うのだと思っていて、そのことを娘に伝えたら「とんでもない」と切り返された。そういう用途にも使うが、「勉強にこそ活用しまくってて、もはやネットなしでは勉強がはかどらない」のだそうだ。一体どのようにITを勉学に組み込んでいるのか、娘の勉強スタイルを教えてもらった。
歴史や地学の学習にはYouTubeがとても便利
父 前回は検索エンジンの使い方とか、情報ソースの信頼度について聞いたけど、ふだんはネットを遊びとか買い物をメインの目的として使っているよね?
娘 いや、むしろ勉強のほうが利用頻度は高いかも。
父 ネットを勉強に? 一体どうやって使っているの?
娘 いろいろだよ……だいたい日本史、国語、古典、英語、地学、生物あたりが多い。
父 ほほう、幅広い科目だな。分からない部分を調べたりするの? Wikipediaを読むとか?
娘 科目とかタイミング次第ではあるんだけど、例えば日本史だとYouTubeで「家庭教師のトライ」の動画を見ることが多い。ほら、歴史って(線じゃなく)点で覚えてもあまり意味がないでしょう?
父 うむ、流れとか前後関係を理解しておかないと、どうつながっていくのか分からないもんな。
娘 そう。線で把握するには教科書を読み込むよりも、解説動画をイッキに見るほうが頭に入りやすい。1つの時代とか、大きな出来事をヒトコマの動画にまとめてあるから効率もいいんだ。
父 学校の授業だけでは不十分なの?
娘 授業はクラス全体が対象だから私一人が勝手に先生を独り占めにできないし、先生もどんどん進めてしまうから、分からない部分があってもいちいち確認できないって問題があるんだよね。
父 つまり、授業で分からなかった部分をネットを使って補うイメージだ。
娘 地学がとくにそうなんだけど、板書をほぼしない先生もいて、授業の大半が言葉だけってこともある。それだとノート取るのも大変で、どうしてもついていけないこともあるの。
父 とはいえ、さすがに地学の解説動画が都合よくYouTubeに存在しないだろ(笑)。
娘 いやいや、むっちゃあるよ。でもって、すっごく分かりやすくってマジで助かってる。
父 えっ、そうなの?
娘 漫画キャラクターが理解しやすい言葉で、しかも映像付きで説明してくれる。ヘタしたら、授業より分かりやすいんじゃないかって思うときもあるくらい。ネットで見つからない情報なんてないよ。
国語では事前に問題を検索して傾向と対策を練る
父 国語、古典、生物はどう活用してるの?
娘 国語はテスト対策的に使うことが多くって、例えば『走れメロス』がテスト範囲だとして、ただ文章読みこむだけじゃ不十分だから、問題文をあらかじめ検索しておく。
父 問題文を検索?
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