ヒット作を連発する編集者とそうでない編集者はどこが違うのか? そんな疑問に1つの答えを示したツイートが話題を呼んでいます。投稿主は、漫画界にまつわる意見をTwitter漫画化している編集者、山中(@ComicYamanaka)さん。自身の経験から、「できる人は『普通』の基準が高い」と結論を出しています。
山中さんはここ1年で、多くの優れた編集者に会ってきました。そのなかで知った彼らの仕事ぶりは、「作家の成果物には即フィードバック」「打ち合わせで話題になった事象の関連資料は翌日にも作家へ発送」など、手際よく迅速で気配りも行き届いていたとのこと。しかもそれらを当たり前のように処理していて、あらゆることに対し「普通」とするレベルが高かったのだそうです。
これは漫画家側にもいえること。背景の描き込みやセリフの練り込みなど、「ここまで追究するのが普通」と高いハードルを設定する人ほど、作品のクオリティも高いと述べています。
これに気付いた山中さんは、「自分は気持ちだけで空回りしていた」と反省。「熱意があるならば行動に移し、『普通の基準』を上げるべき」として、漫画を締めくくっています。
漫画は大きな反響を呼び、「漫画に限らずあらゆることに当てはまる」と感心する人も多数。「『普通』の基準が違えば積み重ねるものの量や質も変わり、結果に違いが出る」「要求されるレベルの高い組織に入り、基準を底上げするのが成功への近道」など、賛同する意見が寄せられました。
その一方で、「無理に自分の基準を上げようとすると疲弊してしまう」「自分の『普通』を他人に強いるまでになると危険」「『どうすれば実現できるか』まで考えなければ」と、制止する意見も。理想に向けて努力するにしても無理のない範囲で進めないと、かえって毒になるのかもしれません。
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